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ラエリアン・ムーブメント
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■「気軽な睡眠薬の服用」のはずが“薬物中毒”へ…医師が警告する危険性
<<薬物にまつわる逮捕のニュースが相次いでいる。しかし依存や中毒の危険性をはらむ薬物は禁止されたものだけではない。
日本が睡眠薬の消費量が世界一であることをご存知だろうか? 眠れないことは誰にも起こりうることなのにすぐ処方され、眠りが浅くなる高齢者への処方はごく一般的で、成人だけでなく、発達障害者の子供に対しても処方されるようになった。
この睡眠薬が濫用されている現状に、医師の内海聡氏は警鐘をならす。副作用が少ないとされているが、実際には依存性があり、飲み始めると止めることが難しい。「ゲートウェイ・ドラッグ」と言われ、睡眠薬をきっかけに、うつ病に発展していくとも語る。
本稿では、内海氏の著書『睡眠薬中毒』にて、睡眠薬の多量摂取が危険な結果をもたらた例を紹介し、その危険性を指摘した一節を抜粋して紹介する。>>
※本稿は内海聡著『睡眠薬中毒』(PHP新書)より一部抜粋・編集したものです。
きっかけは軽い不眠から、気がつけばオーバードーズへ
睡眠薬は不幸への入り口である
「たかが睡眠薬が?」と思うだろうか。
「たかが……」と思う人のために、まず、2人の女性のケースを紹介したい。
当時、23歳だったAさんが医療機関にかかるようになったのは、軽い不眠がきっかけだった。最初に行ったのは近くの病院の内科。そこで「うつ、不眠症」と診断され、抗うつ薬と睡眠薬が処方された。
最初はそれで眠れるようになった。しかし、すぐに効かなくなった。
「薬が効かなくなったのか、また眠れなくなりました」
内科医にそう伝えると、近くのメンタルクリニックを紹介された。すぐに訪ねると、チェックシートの記入と簡単なカウンセリング、短時間の診察が行われ、また「うつ、不眠症」と診断された。
違ったのは、処方された薬が増えたことだ。
薬が増えたことでいったんは再び眠れるようになったものの、すぐに慣れて眠れなくなり、次に相談に行くと、また薬を増やされた。薬が増えれば眠れるようになるが、長くは続かず、また不眠に陥り、薬が増える──。
その繰り返しで、気づいたときには10種類以上の薬を飲んでいた。
「いつ死んでも不思議ではない」処方量
薬が増えるにつれて、Aさんには、いままでなら決してとらなかった行動が増えていった。
・すこしでも嫌なことがあると、薬をまとめて飲む(オーバードーズ)
・オーバードーズが原因で、意識が朦朧(もうろう)として急に倒れる。
・道端で倒れて、通りすがりの人が呼んだ救急車で運ばれる
・体がつねに生傷だらけになっている
・無意識のうちに手首を切っている(リストカット)
・飛び降りや包丁で自殺を図ろうとする
・夫と言い争いになって、夫の首を絞めたことがある
私のもとに来たときには、メンタルクリニックに通院を始めてから6年が過ぎ、1日分として16種類27錠の薬が処方されていた。具体的には、図表1の通りだ。睡眠薬関連だけでも9種類出ている。
この処方を見て、どう思われるだろう。「おかしい」と思うのが、ごく普通の感覚ではないだろうか。
実際、これはいつ死んでもおかしくない処方だ。「眠れない」というだけの理由で医者にかかった代償がこれだ。気がつけば立派なジャンキー(薬物中毒のこと)になっていた。
この話を「一部の例外」と片づけてはいけない。本当によく耳にする話である。日本全国どこの精神科でも、ごく普通に見かける処方だ。こういう処方をしているクリニックを、私は実際に何百と知っている。
眠れないから睡眠薬を飲み始め、耐性ができて効かなくなるから、量が増え、種類が増え、気づいたときには薬を飲み始める前よりもすっかり体が悪くなっている。典型的なパターンである。
Aさんの場合、自殺は未遂ですんだ。犯罪にもいたらず、途中で「おかしい」と気づき、そこから引き返すことができた。
といっても、16種類の薬を数年間、毎日飲み続けていたのだから、すぐにやめられたわけではない。減薬にともなう禁断症状に相当苦しめられていた。
睡眠薬から始まった薬物中毒死
もう1人、紹介するのは、精神医療被害連絡会の発起人、中川聡さんの奥さんのケースだ。彼女の場合、最初に医者にかかってから7年5カ月後、37歳のときに薬物中毒で亡くなった。
彼女が最初にクリニックにかかったきっかけは、不眠と軽い頭痛だった。心療内科のクリニックを訪ね、それらの症状を訴えると、抗不安薬と睡眠薬、鎮痛薬の3種類が処方された。
ところが、わずか4カ月後には、抗うつ薬、抗精神病薬(向精神薬のなかでも強力な薬)も加わり、薬は10種類18錠に。最終的には、1日分として13種類40錠が処方され、飲んでいた。
通院から1年半ほどたつ頃から太り始め、その後も大量の薬を飲み続けるうちに、運動能力がどんどん低下し、足がふらつき、夜間は一人でトイレに行けないのでおむつをして寝るまでになっていたそうだ。
そして、ある朝、中川さんが目覚めると、奥さんは息絶えていた。司法解剖の結果、死因は「薬物中毒死」だった。
最初に出されるのが睡眠薬
2人の例は、典型的な“睡眠薬から始まる不幸“のストーリーだ。
睡眠薬がこうした不幸の入り口になっていることが非常に多い。にもかかわらず、睡眠薬は非常に安易に処方されている。そこに、いちばんの問題があると思う。
内科でも整形外科でも皮膚科でもどこでもいい。試しに診察を受けて、
「なんだか最近、眠れないんです」
と医者に言ってみると、
「そうですか、じゃあ、睡眠薬を出しておきますね」
と、あっけないほど簡単に薬を処方してくれるだろう。
私は紆余曲折(うよきょくせつ)があって、いまは精神科で薬漬けになった患者さんの断薬治療を主に行っているため、精神科医と間違われるのだが、もともとは内科医である。
内科医として勤務していた頃を思い返すと、「眠れない」と患者さんに言われれば、みんな、とりあえず睡眠薬を出していた。私自身も、当時はそうだった。
不眠を訴える患者さんへの初回対応を問うあるアンケートでは、回答した医者の7割が初回の診察から睡眠薬を出していた。
さらに、最近では、面倒くさくなったら、すぐに精神科に紹介するのがパターン化している。
前述のAさんの場合がそうだったように、最初に処方した睡眠薬だけでは「まだ眠れない」「また眠れなくなった」と言われれば、面倒くさいので精神科か心療内科に……ということになる。
この流れは、不眠にかぎらず、間違いなく増えている。たとえば、内科でもそうだ。採血をしても、エコー検査をしても、大腸を内視鏡で見ても、何も異常が見つからない。でも、患者さんは症状を訴える。
そうすると、「ストレスでしょう。あなたの場合、精神的な問題ですね」で、すべてを片づけて、精神科に紹介状を書く。
整形外科でも同じ。「腰が痛い」と言われてレントゲンを撮っても、何も異常が見つからないとなると、「あなたは、腰ではなくて、精神的な問題ですね」と言って、精神科の受診を促す。
患者さんは患者さんで、ストレスがいっさいない人なんていないわけだから、「ああそうか、精神的な問題か」と信じて、言われた通りに精神科や心療内科を受診する。
そうやって、いつの間にか精神病患者になっていくのだ。
Aさんの場合、自殺は未遂ですんだ。犯罪にもいたらず、途中で「おかしい」と気づき、そこから引き返すことができた。
といっても、16種類の薬を数年間、毎日飲み続けていたのだから、すぐにやめられたわけではない。減薬にともなう禁断症状に相当苦しめられていた。
【元記事】
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191119-00010000-php_s-bus_all
「平和のための1分間瞑想」
https://www.raelianjapan.jp/1m4peace
実話マンガ「地球人は科学的に創造された!」
http://mugendo.co.jp/download_manga.html
日記を読んでいただきありがとうございます。
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