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2021年06月24日11:50

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ラクサンポ202

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。
電話で話している川口、小川からだ。自宅の部屋。

川口
「本当。仕事が見つかった。おめでとうございます。ところで、どんな会社です」

小川
「この前、参加したでしょ。ゴミ拾いして、川をきれいにする会。あそこが、いろんな行政や会社から委託されて清掃業務をやっている会社なんだ。そこで、人を募集していたから、面接を受けたんだ。正直に、会社退職の理由を話したし、三年間、引きこもったことも話したよ」

川口
「それでも受け入れてくれたんだ」

小川
「そうだよ。本当についているよ。川口さんが言っていたでしょ、一度嘘をつくと、話の辻褄を合わすために、嘘をつき続けなければならない。そんなことをして、格好をつけても、苦しいだけだとわかったんです」

川口
「すごい。そんな成長したんだ。なんか、俺、嬉しくて、涙が出そうだな」

小川
「これから、俺、人生、やり直すよ」

川口
「又、しばらく働いていると、辛いときもあるかもしないからさあ。そんなときは、又電話でもください」

小川
「ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」


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