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2020年07月16日09:51

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ラクサンポ156

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。Zoomで、相談を受けている。相談者、田中氏

川口
「一通り、お話を聞きましたが、今後どうしたいのですか。パートタイムでもいいから、仕事をしませんか」

田中
「あんまり、家に居ると、気分がすぐれないので、そろそろ、外へ出たくなっているんです。どんな仕事をしたらいいですかね」

川口
「人間関係が苦手で、それが原因で、前回の仕事を辞めたんですよね。慎重になるのはわかりますが、そろそろ、挑戦したても、いい時期ですよ」

田中
「どこか、知っているところ、ありませんか。俺、一応、なんでもできますよ。履歴書を書いて、応募するのがたいへんなんです。できれば、履歴書がいらない、就職、ありませんか」

川口
「それはないですね。就職には面接が必修です。そのために履歴書が必要です。どうです、パソコンで入力して、履歴書を書きませんか」

田中
「履歴書は手書きでなければ、受けつけてくれませんでした。手書きは苦手なんです」

川口
「パソコンで作った履歴書を受けつけてくれるような、柔軟な企業に入社しないと。入社後、苦労しますよ」

田中
「そうですね。俺、真面目すぎたかな。パソコンで、履歴書、作って、送りますから、チェックしてくれますか」

川口
「もちろん、いいですよ」


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