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2020年06月05日09:56

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ラクサンポ150

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。NPO法人事務所、川口とスタッフがZOOM会議を行っている。

スタッフ男
「お疲れさまです。今日は皆さんにお願いがあります。これからしばらくはテレワークを続けられる方々は続けて、できるだけ事務所に来ないようにします」

川口
「それはいいですけど。事務所どうするんですか。家賃を払っているでしょ」

スタッフ男
「それがねえ。言いにくいだけど、事務所を引っ越しすることにしたいんですが。皆さんどう思いますか」

スタッフ女1
「以前から、事務所の家賃を払うのが、たいへんだったとうかがっていましたが。急にどうしたんですか」

スタッフ男
「今回の新型コロナウイルス禍の影響で、テレワークをやってもらったところ、業績は余り、替わらないから。事務所を持っている意味があるか、検討したくなりました」

スタッフ女2
「私は問題、ありません。テレワークが十分ですから。ただ、まったく事務所がなくなるのも、困ります。たまには出勤しないと、わからない情報もあります」

川口
「家賃と人件費が大きな問題ですよね。サテライトオフイスでも借りますか」

スタッフ男
「僕のうちを事務所にすることを考えていたんだ」

川口、スタッフ女1、スタッフ女2
「えー」



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