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2020年05月29日09:19

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ラクサンポ149

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。川口が佐々木稔に電話をしている。

川口
「ありがとう。Tさんに仕事を世話してくれて。いろいろとたいへんだろうけど。お互い、身体に気をつけような」

佐々木
「いやいや、こちらも、人が足りなかったから、助かったよ。これからは自分も仕事、たいへんだから、川さんを助けられないよ」

川口
「わかっているよ。今回の新型コロナウイルスにはダメージを受けているんだから」

佐々木
「ボーナスはなくなるわ。給料は減らされるというし。踏んだり蹴ったりだよ。でも、仲間は助けることができて、うれしいよ」

川口
「大人の対応だな。良い教え子が居たことに、涙が出るぐらい、うれしいよ」

佐々木
「困っているときはお互いさまさ」


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