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2019年11月22日11:37

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ラクサンポ126

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。引きこもりの青年の部屋に入り、会う。

川口
「こんにちは。NPO法人スペースいちごの川口です。佐藤さん、今日は訪問して、貴方に会いにきました」

佐藤
「ああ、どうも。話をしたいけど、身内だと感情的になってしまっているんだ。ゆっくり話を聞いてくれますか」

川口
「もちろんだけど。そのために来たんだけど」

佐藤
「なにも、かも、やんなっちゃたんです。俺は普通の人と同じでないことはわかっていながら、自分が情けなくなったんですよ。どうしたら、いいか。三か月前、辞めた仕事も、丁寧に教えてくれたんですが。言いたいことがわからなかったので、仕事の内容が理解できなかったんだ」

川口
「辞めたのは、貴方にも言い分があったんだね。労働組合に入って、戦えばよかったかな」

佐藤
「もう続ける気がなくなったんだ。戦うより、早く辞めたくなった。どうしたら、いいですかね。もう部屋に閉じこもるのも嫌になった」

川口
「うちのスタッフが佐藤さんにしたアドバイスは役に立たなかったのですか」

佐藤
「好きなことを探し、得意にして、それが活かせる職場を探す。それは間違っていないと思います。ただ、一度失敗すると、不安で、もう一歩、踏み出す勇気が出ないんだ。そこで、又スタッフに来てもらったんです」


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