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2019年11月01日09:38

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ラクサンポ123

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。温泉旅館の従業員控室で、女性マネジャーに吉田氏の勤務状況を尋ねる。

川口
「吉田さんが、一年間、勤務を続けられて、安心しました。発達障害の相談に応じ、その後の調査をしているんですが。他の職員さんと馴染んで、うまく働いているように、思えますが、どうでしょうか」

女性マネジャー
「最初に川口さんから紹介されたとき、戸惑うがありました。発達障害という障害がなんであるか、わかりませんでした。うちは客商売なので、へんなことをされると、信用問題になりますからね。本人、真面目で、やる気があったので、働いてもらいました。人手が足りないのはここでも大きな問題ですから。最初に川口さんから、パンフレットをもらい説明されても、シンプンカンプンでした。ところ、一緒に働いてみると、なかなかやると、感心するようになりました」

川口
「例えば、どんなことですか」

女性マネジャー
「お客さんが来るたびに、川まで連れて行って、ガイド役までしてくれます。食事の配膳も手早くて、役に立ちます。風呂掃除が好きなのは助かります。読み書きは苦手でも、経験させることで、仕事はなんとかなります」

川口
「そうですか。よかった。本人がここを気にいっているので、できるだけ長く働かせ上げてください」

女性マネジャー
「ここの温泉旅館は大きくないけど、湯治客から愛されています。今のところ、経営は順調ですから、吉田君には、長く勤めてくれることを期待したいですね」



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