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2019年08月30日09:31

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ラクサンポ114

私の名前は川口民雄。子どものころから、周囲から浮いていた。学校の成績は低空飛行で、お情けで卒業させてもらった。小学校低学年のころからごく普通に生きられないと堪忍した。なんでみんなと同じことができないのだろうか。学校時代の運動会、学芸会、展示会、修学旅行で、周囲のクラスメートと同じ行動をとるのに、非常に神経を使った。仕事をいくつか渡り歩き、発達障害を支援するNPOで働いている。大人になって、検査を受け、検査の結果で、読み書きはかなり厳しいことがわかった。発達障害当事者は別に努力して、普通に見せようとしても、無理である。例え給与は低くとも、暮らしていければ、文句はない。この仕事は自分に向いているようだ。発達障害トラブルシューティングが仕事になった。

ファミリーレストラン、斎藤がお客さんのオーダーを取っている。少し、客の入りが少ない時間帯。

斎藤
「ビーフシチュー、ステーキ・レア、ハンバーグ、以上でよろしいでしょうか」
客(男)
「食後にコーヒー」

斎藤
「コーヒーホット3つですね」

客(男)
「以上です。よろしく」

斎藤
「ありがとうございました」

マネージャー佐々木稔と川口民雄が遠くから離れて、見ている。

佐々木
「川さん、斎藤君、自分から仕事に取り組むようになったよ。写真の多い、マニュアルで、本人、わかりやすくなったので、うれしいらしいよ」

川口
「よかった。後は少し、続けて、自信をつけることだな。できるだけ、誉めってやってくださいよ。俺も昔、佐々木君にそうしたようにな」

佐々木
「これがなかなか難しいな。どうしても、理想を求めてしまうから。堪忍、堪忍だな」

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