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2019年12月11日19:36

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【映画日記】『ゲキ×シネ 「修羅天魔 〜髑髏城の七人 Season極」』、『ホテル・ムンバイ』、『ヘルボーイ』(2019年版)、『ひとよ』、『天気の子』

 昨日、朝から映画館で7作品をハシゴして、合間に古書店等を回って翌朝に帰宅するという無茶なスケジュールを立てていたが、朝の段階で諦めた。予定では家を出るはずだった時刻の1時間ちょっと前に猛烈な睡魔が到来。「あ、もう無理……」と。5・6年前なら2日丸々徹夜で17作品鑑賞とかやってたけどなー、って、それも狂いちぎっているけれども。なんだか半ばムキになっているな、とも自覚もしたので、そのまま睡眠を優先することに。

 結果、【市川雷蔵映画祭】の『弁天小僧』、【ジョージア映画祭】の『陽のあたる町』は観逃し決定。一応、「これは観たいよなあ」と思っていた『陽のあたる町』の上映に間に合うように目覚まし時計を設定してジタバタしてみたけれど、やはりダメ。睡眠のコントロールをなんとかしないといけない。

 16時前に、ようやく起き出してバタバタ。んでもって外出。

 必要があってシネマート心斎橋に立ち寄り、新作映画チラシを収集。先週来たのに、また10種類以上も増えていた。『マリッジ・ストーリー』、『2人のローマ教皇』の両Netflix作品はチラシ無しらしい。目的を済ませて移動。


 以降、短評です。


●【ゲキ×シネ】 『「修羅天魔 〜髑髏城の七人 Season極」』

 花・風・上弦の月・下弦の月と観てきて(鳥を未見なのですよ、チケット押さえたのに行けなくて……)、これが一番落ちると感じたなあ。

 天海祐希と古田新太の貫録芝居は見もの。蔭間花魁(男花魁、ね)のTOPにして、実は天魔王の息子という悪役を演じた竜星涼は、悪役モードになってから殺陣が素晴らしくグンと映えもするのだが、序盤の太夫モードの際に、決定的に艶が無い。ダラダラと間延びさせずに後半をババっと展開させたのは正解だと思うが、全体的にちょっと残念。

 友人と会って夕食。その後、久々に新世界へ。

 『荒野の誓い』を観たかったのだけれど、諸用のため最終回を観られず。これまた残念。評判の良い作品なので期待していたのだけれども。


●『ホテル・ムンバイ』

 ムンバイ市街で実際に起きた凄惨な無差別大量虐殺テロ事件の映画化。本作での主な舞台はタージマハル・ホテル。これは退屈しなかった。きっちりかっちりと作っている。だが、いかんせん地味に過ぎる。といっても外連に走れる題材ではないしね。この真摯な作りは買う。身を張って宿泊客を守ろうと呼びかける料理長が抜群。「ただ『残れ』と強制はしない。逃げたい者はいま逃げろ」、「謝らなくていい」という言葉はグッと胸に迫る。冗長な超大作『タイタニック』終盤の楽団シーンで僕はいつも涙するのだけれども、同じような感覚。痺れたなあ。


●『ヘルボーイ』(2019年・リブート版)

 だっさっ!!!!

 滅多矢鱈にグロテスクに過ぎる。ギレルモ・デル・トロ監督が<如何にわかっている才人>であるかを、ニール・マーシャル監督が悲しい形で示してしまった。そもそも『ドッグ・ソルジャー』、『ディセント』で名を上げたバイオレンス・ホラー派の監督にファンタジック・ヒーロー物のメガホンを任せる事自体、どうかと思うぞ。前の2作…… 特に『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』、好きだったのに…… 無念極まりない。


 とてもとても時間が空いたので早朝の西成界隈をブラブラする。喫茶店に入りモーニングを食べてから映画書を読み、時間を潰す。

 明るくなってから移動。梅田ブルク7で新作映画チラシを収集し、その後、TOHOシネマズ梅田へ。帰って眠ろうかとも思ったのだが、夕方に予定があったので眠り込んでしまうとまずいため。


●『ひとよ』

 この晩秋に期待していた人間ドラマが3作ある。公開順に『楽園』、『閉鎖病棟―それぞれの朝―』、そして『ひとよ』だ。

 この作品が一番良かった。『楽園』は俳優陣(特に綾野剛と佐藤浩市)の演技は素晴らしかったが脚本が弱すぎた。2人が追い詰められていく原因が不明瞭に過ぎる上、過剰に音楽と風景描写に頼っていたのが気になった。『閉鎖病棟―それぞれの朝―』には、ただただガッカリした。

 その点、本作は適度に余白の有る、なかなかに上等な群像劇に仕上がっていた。もうアヴァン・タイトルで既に泣いてしまって…… 

 「えー……? そんなこと有るー? ちょっと作り込み過ぎじゃなーい? やり過ぎっていうかぁ」という意見もあろう。でもね、<そんなこと>、有るんです。こんな家族も居るんです。

 ただ、贔屓の田中裕子だけれども、ちょっと作品を食い過ぎていまいか?、と。『8月の家族たち』のメリル・ストリープばりに。受けの演技をする場面が殆ど無く、引っ張る、或るいは攻める演技を担わされているため、退けないのだけれども。ただ巧い。巧くないと無理だもの、本作での母親役。けれど、主演の演技だな、って。でも、この方向で話を組まない方が良かったように思うなあ。
 
 一方、「あ、もう凄い、凄い!」と、ただただ感嘆させられたのは長女を演じた松岡茉優。『ちはやふる-下の句-』で、「おぉっ!!」っと大注目したものだけれど、順調にキャリアを伸ばしている、どころの話ではない。べらぼうに巧い! 他の出演陣も揃って巧いけれども、彼女は抜きんでていた。

 しかしまあ、色々と思い出させてくれました。『デラべっぴん』…… いやいや、そうじゃあなくて(笑) ま、書かないけどさ。ウチも他人様のお宅よりあれこれと色々あったからさあ。それでも生きていく、というのも業であり、また酷でもあり、同時に幸でもあるという。その混淆。噛み締める映画ですね。


●『天気の子』

 風景描写はね、『君の名は。』より劣る。けれど、僕はどちらかを選べと言われたら、断然にコッチだなあ。

 新海誠という人は、ロマンチスト&センチメンタリスト満開な作風の人じゃないですか。あと、ファンだけではなく監督本人も<風景、風景>と言うけれども、僕、この作家の核は<光>だと思うんですよ。で、僕は光というのはトコトンまで行っちゃうと、その先は<透明>に行き着くのだろうなとも思うんです。岩井俊二の実写作品に近い。それをアニメーションでずっとやっている人、という印象がある。ただ、新海誠の場合はSF要素が強くなることもあるし、作品のトーンがチグハグになってしまうことも往々にしてあるのだけれども。だから好き・嫌いはあるだろうし、ファンであっても、全作品を好きという人はそうそう居ないと思うし。でも、「あ、これはイイ!」と思ったら。とことん<その作品>にハマることが出来るというか。そういう人。だから困った作家でもあるのだけれども、ファンとしては、ね。

 ただ、アニメーションでしか出来ないことをやっているでしょ。そこもイイな、と。

 都合が良すぎる箇所も、首を傾げてしまう箇所も幾つかありますよ。それも両手の指で足りないくらいに。

 でも、純愛でね。おまけに綺麗でね。良いですよ(ただ、ネタバレになるから具体的には書かないけれど、○学生は、なあ……^^;)

 あれま。ダラダラと書いてしまった。

 ま、一言でまとめると「好き♪」となる。

 なんか嬉しかったな。『秒速5センチメートル』と同じく、ためらわずに「好き」と言える作品なると、かれこれ10年以上振りだもの。

 もっかい。

 好き♪

 で、昼食を摂って帰宅。

 あれこれと整理をしていたら、もう夕刻。

 そこで郵便物が到着。マイミクさんから。柚子と安納芋の焼き芋の詰め合わせ。

 明日は『象は静かに座っている』上映最終日に駆け込みたいと思っているのだけれども、出掛ける前に柚子ジャムを作ろう。あくまで予定だけれども。今回は砂糖と蜂蜜を使うことにします。種は捨てずにティーバッグの中に詰めて煮出しましょう。

 ん?

 「今日の晩御飯は?」ですと?

 芋ですがな。他に何がありまんねん。

 甘〜い。美味しい〜。

 独りぃ〜……

 チャラリぃ〜〜……

 嗚呼……


 以上です。

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