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2019年09月19日18:13

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東京国立博物館　常設諸々（東洋館と法隆寺宝物館多目）写真アリ

『奈良大和四寺のみほとけ』を観た後、折角なので、常設展（本館・法隆寺宝物館・東洋館）を回ってみたのですが、ま～～～～時間が足りない(^_^;)。じっくり観てたら時間がいくらあっても足りないので、絞って観るしかないですね。
今回は、トーハク自体久々だった為、好きな東洋館と法隆寺宝物館を中心に観るコトとする。それでも、東洋館は、インドの細密画とか、書とか、じっくり観られなかったんだよなぁ。もう、東洋館が広い。

博物館外観。

因みに、ＶＲ刀剣なる物もやっていたのですが、時間がなくて観られませんでした。夜間開館でも、16時が最終上映なのね。夜間開館は９時まであるので、せめて後、1回くらい増やしてくれないかなぁ～とちょっと思った。

庭園の開放もあって、ちょっと出てみたのですが、私が行った時は最後の猛暑狂い咲き！みたいな日で、36℃あって暑すぎて、とても庭園を楽しく散策とはいかず、すぐに室内に戻ってしまった(^_^;)。立ってるだけで顔から汗が噴き出す。

庭園にあった五重塔。綱教（だったかな？）が法隆寺に奉納した五重塔らしい。銅製。570㎝

庭園側から観たトーハクの外観。

私が行った時、たまたま法隆寺宝物館でボランティアガイドさんによる解説をやっていたので、参加してみた。色んなイベントをやっているんですね。色々面白い話を聞けた。

竜首水瓶　胴にペガサス、とってが龍の胴体。作られたのは日本。中国の龍、ギリシャのペガサス、あと、形がペルシャだったかな。そして制作は日本なので、まさに、シルクロードで色んな物が交じりましたよ！な水瓶。「キメラ水瓶だ～」と思った。これ、水瓶としては重くて使いづらそうだよね(^_^;)。

広東平絹幡　朱の絣部分は、当時の日本では作れず中国から来たもの。日本で絣が作られるようになるのは室町以降なんだそうな。なので、広東ぎれは渡来の物。これはインドで織られた物らしい。あと、染めた布もあったのだが、奈良では染料を輸入していたそうな。輸入染料じゃ高価だったろうなぁ。画像の布ではないが、布に鵤（いかるが）と入ってる物もあった。

錫杖　13Ｃ　柄の部分に彫刻が施されているのだが、これが、まぁ細かい。

金錍　12Ｃ　これも法具だよね。ちょっと髪の毛まとめる笄っぽいケド(^_^;)。

三鈷杵　12Ｃ　これも法具。元は武器だったんだケドね。

五鈷鈴　14～15Ｃ　これは鈴。上の方は五鈷杵っぽくなってる。
密教の法具…よね？法隆寺って密教だっけ？

盤竜鏡　龍が彫られた鏡。８Ｃの唐の物。

　
海磯鏡　これは、８Ｃの唐か奈良制作。どちらかは分からないらしい。大きな鏡だった。だからか、重文だった記憶が。磯と海の波が描かれていて力強い。

灌頂幡　複製品は、天井から吊るされていた。キラキラして綺麗。

こちらは、本物の灌頂幡。７Ｃの飛鳥時代の物。天女が彫られていたりと、レリーフもキチンと観ると、色んな発見がある。

私が大好きな“摩耶夫人および天人像”。マーヤさんは、脇の下からシッダールタを産むのだが、何でも、インドには、「王族のような高貴な人は脇の下から産まれる」という伝承があるんだそうな。ええ！これ、後に悟って仏陀になるから特別に脇の下から産まれたんじゃないの？！王族、皆脇の下から産まれるの？！

ここのマーヤさんは「イエェーイ！」と言ってノリノリで踊ってるように見えてしまう（笑）。それを盛り上げる天女一同（笑）。天女には吊るす為の穴があるらしく、本来は吊るしていたのでは？とのコト。

如来および両脇侍立像　三国朝鮮時代６～７Ｃ。釈迦の髪型がパンチパーマ…否、螺髪ではない！波々パーマなの。うねうねウェーブヘア。これって、ガンダーラの仏様がそうなんだよね。それに影響を受けたのかな？

阿弥陀如来椅像および両脇侍立像　飛鳥７Ｃ　椅子に座ってる阿弥陀如来。椅子って珍しくないか？でも、インドの文化を考えれば椅子だったのかな？とも思うケドね。

如来立像　飛鳥　７Ｃ。頭が大きくてバランスが悪い（笑）。でも、飛鳥時代の仏様って、頭が大きい物が多いような気もするの。飛鳥大仏も妙に頭が大きくないか？で、私はこのアンバランスさが気にっていて、なので、飛鳥時代の仏様好きなんだ。素朴で良いし。

観音菩薩立像・勢至菩薩立像　７Ｃ　飛鳥　2体で並び、手を合わせてポーズ。まるでデュオやってる歌手みたい（笑）。とても可愛くてほっこりしてしまった。このポーズにした仏師、やるじゃん！って思ったケド、何か意味があるのかな？

他に、伎楽面も観たのに、写真撮って来るの忘れた～（泣）。私の好きな伎楽面～。
伎楽は百済から伝わって来た。百済人の味摩之（みまし）が伝えたそうな。どういう舞踊だったか…というのははっきり分かってないんだそうな。そのうちすたれて舞楽に取って代わられる。

面は最初は楠で作っていたが、重いので乾漆製等に変わっていく。伎楽に登場する唯一の女性は呉女。唐美人の典型らしい。崑崙は重さ1.5㎏もあり、半人半獣の人物。
獅子と治道が、伎楽の行列の1番最初に出て来るのだが、治道の名前の文字通り、道を清める役割があるらしい。

香木の展示もあったのだが、日本では香木は産出しない。香木の伝承としては、ある日香木が漂着し、火にくべたら良い香りがして、「コレは香木だ！」と分かった…というのがあると。

次は、私が大好きな東洋館！ぶっちゃけ、本館より、特別展示より好き。

菩薩頭部　北魏　６Ｃ　すっごく良い笑顔（笑）。

菩薩交脚像　クシャーン朝　２～３Ｃ。脚をクロスしてるのだが、クロスしてる像は弥勒菩薩のコトが多いらしい。でも、ガンダーラでは、菩薩は基本観音菩薩なんだって。じゃあ、観音様かな？ターバンをしてるが、ターバンにガルダに攫われるナーギニの図が描いてある。
しかし、イケメン。ガンダーラの仏様は、ギリシャのヘレニズム文化も汲むから、彫りが深くてイケメンになるんだよね。ちょっと西洋風というか。「美形～

」って本当に思う。

如来坐像　クシャーン朝　２～３Ｃ　やっぱり美形な釈迦如来。円の後光には右にインドラ、左にブラフマーが描かれる。

菩薩立像　クシャーン朝　２Ｃ　やっぱりイケメン。ターバンに冠飾りがなく結髪なので弥勒菩薩かも？とのコト。でも、ちょっとインドラ様っぽいよね…と私は思ってしまう(^_^;)。手に布持ってるよね？

仏伝「誕生」　クシャーン朝　３Ｃ　マーヤさんの脇の下からシッダールタ爆誕！の図。前述もしたが、インドでは、王族のような高貴な人は脇の下から産まれるらしい。でも、何故に脇なんだろうね。

これ、恰好良かった！！“三彩鎮墓獣”　唐　７～８Ｃ。墓を守る辟邪の獣。色合いも良かったし、ビジュアルが恰好良い。空想上の生き物なんだろうケド、龍と馬のハイブリットにも見える。

饕餮文瓿　前13～前11Ｃ　殷時代。急に殷になってしまった(^_^;)。青銅製。でかい壺のような物。中央に私が大好きな饕餮さんの顔がある。ビジュアルは、ほぼ羊だが。でも、人を食べるぞ饕餮。しかし、前13Ｃとかに、こんな物作ってんだな。先日のギルガメシュ展のメソポタミア文明でもひっくり返るコト多かったが、すげえな文明。

ガネーシャ坐像　アンコール時代　カンボジア　12Ｃ～13Ｃ　カンボジアってヒンドゥー教が入って来るんだね。象人間（神様だけど）のガネーシャ。これさ、話しが凄いよね。ガネーシャ最初は美形だったのに、首をもがれて、適当に象の頭をくっつけたんだよね(^_^;)。世の東西を問わず、神話に出て来る人（てか、神様）無茶苦茶過ぎるよ…。自分の子供に首をもがれるんだっけ？商売繁盛の神様でもあるので、カレー屋などに良く飾ってある（笑）。

何だこの、アンドロイドチックな像は？と思ったら、カンボジアのアンコール時代（12Ｃ～13Ｃ）の観音菩薩立像だった。ええ！これ、観音様なの？！このアンドロイドみたいなのが？国が変わると菩薩の姿も変化するんだなぁ。「観音様を拝ませてくれ」って言ってこれが出て来たら、申し訳ないが、私は暫し躊躇するよ(^_^;)。
この時私は、奈良大和四寺のみほとけを観た後だったから、特にそう思ったのかも知れない。近未来感のある菩薩。

他にも、エジプトのミイラやエジプトの像等もあって楽しかったです。インドの細密画をもっと良く観たかったな。又、来ます。今度は東洋館にだけ来る！

で、次は本館。本館では特集展示で『やちむんー沖縄のやきもの』というのをやっていた（これは16日までの展示）これも面白かった。時間がなくてサラっとしか観られなかったケドね。

スールー（青花渦文皿）これは中国の焼物なのだが、琉球は古くから中国と交流がある為、中国の焼物も多く出て来るんだそうな。清時代　18Ｃ～19Ｃ

ユシビン（緑釉瓢形瓶）18Ｃ～19Ｃ　緑の釉薬がとても深くて美しいのだが、この緑の釉薬は“オーグスヤー”というらしく、沖縄の焼物の特徴になっているそうな。酒瓶なのかな？

セージャラ（緑釉蓮葉形小鉢）18Ｃ～19Ｃ　蓮の形の濃い緑の器。葉には葉脈も描かれていた。これもオーグスヤーかな？横のご婦人2人が「何て綺麗なの！」と感嘆の声を上げていた。本物は、それほど綺麗。

特集展示を抜け、本館を急ぎ足で観る。

ＩＨＳ七宝蒔絵繫螺鈿書見台　イエズス会の標章が入った豪華な書見台。七宝と螺鈿。金の平蒔絵。釘は使わず切り込みを入れて組み立てた。神様のグッズって、信仰心を高める為にキラキラにするコト多いケド（特にカトリック）、これもその最たるものだよね(^_^;)。

国宝展示室で、外国人カップル観光客がめっちゃディープなキスをし、いちゃこらしてて笑ってしまった。別に良いケド、少しは展示物を観ようよ！

考古室に行く。

埴輪盛装女子　６Ｃ　古墳時代　重文の埴輪。髪の毛は島田に結っている。スカートのような裳裾が可愛い。顔はちょっと憂い顔かな？
２Ｃで細かい細工のイケメン仏を作る国があると思ったら、６Ｃでこんな素朴で可愛い埴輪を作る国もある。文明って面白い。

外縁付鈕２式銅鐸　前２Ｃ～前１Ｃ　弥生　魚を啄む鳥、猪猟、農耕生活等が描いてある。亀みたいなマークもあった。
銅鐸は何に使ったかイマイチ分かってないのだが、まぁ、儀式に使ったのだろうってコトだった。複製もあって、それは音が鳴らせるようになっていた。鳴らしたら、結構音が大きくて驚いた。銅なので本来は、ピカピカの十円玉の色をしている。

皆大好き“遮光器土偶”　前1000年～前400年　縄文時代　何故か東北地方で盛んに作られた土偶。これは足がもげてないね。壊すところまでで土偶はワンセットらしい。これも祈願に使った物なのだろう。土偶は女性の姿を模したと言われている。んが！私は「土偶宇宙人説」をオカルトマニアとして唱えたい。だって、どう見ても宇宙人じゃんこれ！
デカイのは目だって言うケド、こんなデカくする必要ある？嘘だね。ゴーグルだね、コレは。縄文時代に来た宇宙人だって！それで、お米の作り方を縄文人に教えてくれたんだって！（って真面目に話すとまず引かれるぞ！）

土偶の複製品もあり、それは触ってＯＫだった。重くて吃驚した。土偶って、あんなに重いんですね。土で出来てて中も土パンパンなんだもんな。

　
埴輪　杯を捧げる女子　６Ｃ　体や顔に幾何学模様の彩色の文様が残っている。「一杯どう？」と右手をかざす埴輪女子。男子ではなく、女子なのが面白いなと。

その横では、琴を弾く埴輪男子（埴輪　琴を弾く男子）の姿。６Ｃ　お酒飲んで琴弾いて、宴会ですかね。これならあの世に行っても寂しくはないなぁ。

他にも勾玉等の装飾品もありました。土器もあるよ。

外に出たら、すっかり暗くてライトアップされてる本館。

こちらは表慶館。

浮世絵や近代日本画ももっとゆっくり観たかったです。国宝展示室も観たのに、何があったか忘れちゃったし。

トーハクは充実し過ぎですね。
ケータリングが来ていたが、1番売れていたのはかき氷でした。本当にこの日は暑かったものなぁ。

お土産は、ポストカード1枚と、マイミクさんのお土産に、ゴーフル缶を買う。杜若が描いてあるやつ。琳派！

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