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2019年09月22日06:30

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お下がり

 仏教王国北陸の石川県あたりでは「お下がり」というのは兄弟のお古の洋服の事ではなくて、お仏壇に一度お供えした供物を生きている現世の人間に与えられるものを言います。

 小さいころから何か物をもらうと、必ず一度お仏壇にお供えしてから食べ物はいただくことになっていました。金沢の暮らしの中には仏教というものがすぐそばに生きていました。「ホンコサン」という母たちの何かの集まりがいつも大人たちの会話の中に少し大切そうに含まれていました。大人になってそれが「報恩講」というお寺での定期的な集会の事だと知りました。「別院」というのがまた普通に大きな集会所という風に語られていました。子供のころは公民館や小学校よりも「別院」が集まる場所のように思っていました。
 それが「東別院」「西別院」という浄土真宗「東派」「西派」のそれぞれの寺院になるということ。自分の家が「西派」だということ。それがわかりました。

 だから「お下がり」というものが当たり前に一つのシステムとして各家庭の中に組み込まれていたようです。先日お客様に氣視の中で「お下がり」が与えられるよというメッセージが来ました。懐かしい言葉と風景が浮かんできました。それはその方の信仰心や利他心に対して、必ず良い報いが来ますよと言うことなのだろうと思いました。
 私達はそういう意味ではお下がりを頂いて生きているのだとぼんやりと悟ったように思います。
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