奇跡の人。

4月10日(金)。

昔は天皇の結婚記念日でテレビからは結婚式の風景が流れて祝賀ムードがあったが今はそれどころではない。
朝から晩までコロナ、コロナだ。


今朝の話。
マンションのロビーに下りるとみんなマスクをしている。
あっ！マズい。
マスクをして来るのを忘れた。
取りに帰るにもバスの出発時間が迫っている。
するといつも世話になっているKさんが「俺のやんよー」と予備を差し出してくれたので有り難く頂いた。
これで非国民にならなくて済む。

バスに乗り込んだ。
バスは換気の為に各窓半分ぐらい開けてあって風が入って来る。
一番後から乗り込んで来たRさんはマスクもしないで「寒いよ〜」と言って窓を閉めようとする。
「それはマズいですよ」
「何で？」
「だってこの御時世、密はいけない。それにマスクをしないで話すと飛沫が飛ぶらしい、ホラみんなマスクをしてるでしょう。
Rさんは慌てて手で口を抑えて「えっ！そうなの」と驚いている。
驚くのはこっちだ。
いるんだね〜、こういう人。
テレビがないわけではないだろうが、ニュースを一切見ないんだろう。
古い例えだが戦争が終わったことを知らずに一人ジャングルに隠れていた横井庄一さんのようだ。
これほどたくさんの情報が降って来るのにその爆撃を避けて来た奇跡の人だ。