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2019年10月24日00:18

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東京モーターショーの想い出。

10月23日(水)。
フォト


24日から東京モーターショーが開かれる。
モーターショーは50年前に車に興味を持ち始めた頃に晴海に行ったきりで後は関係ない生活をしている。
けれど、モーターショー関連の仕事をしたことがある。

フィルムの仕事が減って来て、時代はビデオに移行している頃だったが何年前だったか思い出せない。
仕事は某自動車メーカーが次世代の切り札としてモーターショーに4WS(四輪操舵)の車を出品する。
その車のモーターショーの会場で流すプロモーションビデオの製作だった。
実験車は京都で作られており、京都まで撮影に行った。
モーターショーが近づいて車を東京に移送しなければならない。
その間に昇る朝日と車を撮影する。
調べると渥美半島の先で朝日が昇って来るのが分かったのでそこで撮影した。
車を置く、カメラをセッティングする、照明部さんが灯りを当てる。
朝日が昇る前に慌ただしく準備する。
その間にピカピカの車に埃が積もる。
埃を丁寧に拭き取る。
何せ世界にこの一台しかないのだ。
この一台が傷ついたらモーターショーに出品できなくなってしまう。
その緊張。

翌日は会社のテストサーキット場で車の走りの撮影。
ここで困った問題が起きる。
史上初の4WSを謳っているのに4WSは完成していない。
仕方がないので後部座席に隠れて、ドライバーの握るハンドルとは別に小さなバーみたいなものを握り、ドライバーの指示通りに動かす。
撮影されたものを見ると、確かに前輪と後輪は別々の動きをしていた。
このビデオの試写は見に行ったが、モーターショーには行かなかった。
その後、この4WSが普及したのかどうかも知らない。

この仕事がフィルムからビデオへの初仕事だと先に書いた。
この時、制作進行として付いてくれたのが今や大監督の座を手に入れつつある犬童一心さん。
彼は語り口もソフトで何事にも慌てず流れを円滑に進めていく。
ボクは彼にビデオとフィルムの違いを何度も教えて貰った。
有難う、犬童一心。

モーターショーの時季になるとあの車と犬童一心さんのことを思い出す。

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