12月14日(金)。
久しぶりの青空。
昨日見た「洲崎パラダイス 赤信号」は隅田川に架かる橋の上で食い詰めた若い男女のやりとりから始まるが、そう言えば辻征夫の詩の中に橋の上の男女を唄ったユーモア溢れる詩があったような気がしたが、ネット上では見つけることが出来なかった。
代わりに印象的な詩がこちら。
橋 辻征夫
春雨や頬かむりして佃まで
(着いたらやんじまってよ
はねああがるし息はきれるし
こんなことならもうちょっと
飲んでりやあよかったなあ
ところでおれあいまいっさんに
橋を渡ってきたんだが
佃あ渡しで きのうまで
橋なんかあなかったぜ
おれあいってえ
何を渡っちまったんだろう)
花道を小走りに来た市川団十郎
舞台下手の仕舞屋の軒下で
頬かむりを取り
空を見上げながら括弧内の台詞
(平成拾*年春 歌舞伎座)
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