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2020年01月29日17:18

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【映画】1月の映画鑑賞

今月は鑑賞本数が少なかったので一回だけの投稿にしましたが、もう観ないと思うので早めにUPします。
映画鑑賞が少なかったのはネット配信やケーブルテレビ、レンタルで、海外ドラマやアニメなどを色々と観ていたのが原因なのですが、映画以外にも手を出すと底なし沼のようで切りがなく、ハマり過ぎないように注意しないと依存症になりそうで怖いです。
印象に残った作品も多くあり、昔のテレビドラマで山田太一の笠智衆主演作三本とか『贋作/男はつらいよ』や、レンタルでの海外ドラマの『ゲーム・オブ・スローン/最終章』などが特に印象的でした。基本映画の感想しか書きませんが色々と考えるヒントを貰いましたね。
しかし、今の時代何に興味を示そうと娯楽が溢れ過ぎているので、取捨選択を如何にコントロール出来るかが重要なカギとなってくるのでしょうね。

では、1月鑑賞した映画の感想です。

☆劇場鑑賞

●『男はつらいよ/お帰り 寅さん』('19/116分)…1/2(MOVIXあまがさき)

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1974269167&owner_id=425206

●『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』('19/168分)…1/4(MOVIXあまがさき)

上映時間が長くなって、全くテーマが変わってしまったね。どちらが良い悪いではなくて、伝えたいことの核心が変わったのでまるで別の作品を観ている様に感じてしまった。
長さが変わってテーマまで大きく変わった作品は、私の経験では『地獄の黙示録』『アマデウス』『ルードウィヒ』などを思い出すが、あれ位の驚きがあった。
前回はやはり“戦争”が大きなテーマである様に思われたのが、今回は徹底して“女性”を描いた作品のように感じられた。
今度は原作をじっくりと読んでみたいと思った。

○『ティーンスピリット』('19/94分)…1/11(MOVIXあまがさき)

ジャンル的には“スター誕生”モノの超がつくほどのド定番作品ではあるが、今回はエル・ファニングが主演で私は前から彼女の雰囲気が好きだったので、完全に彼女目当てに観に行きました。
冒頭に書いた『贋作/男はつらいよ』なども、脚本はほぼ同じでも役者を変えることによって味わいが全く違ってくる。例えば同じ景色、同じ構図で絵を書いてもモネとセザンヌとルノワールだと全く味わいが違うのと同じ様な事ですね。(しかし、この例えがモネとピカソとでは意味まで違ってきますけどね)
早い話、こういうド定番作品というのも、キャスティングによってに初めて作品に味(色)が出るので、その味付けが観る者によって好きか嫌いかだけの作品ですね。
この作品も予想通りでしたが、(私の思う)彼女の個性がよく出ていた作品に仕上がっていました。恐らく、ジャンルだけに惹かれて観に行った人はカタルシスを得られず酷評すると思われますが、彼女のファンであればそれなりに満足できたと思います。まさに“エル・ファニングらしさ”の作品でしたからね。
要するにド定番作品を観る人の鑑賞理由は、本当に人それぞれってことですよ。
しかし、予備知識がなく歌唱シーンは口パクだと思っていたのですが、歌唱訓練を受けて彼女本人が歌っていると知ってちょっとビックリしました。けっこう上手でしたよ。

○『アラビアのロレンス/完全版』('62/224分)…1/15(大阪ステーションシティシネマ)

本作も『サウンド・オブ・ミュージック』と同様に、私の生涯のベスト10に入る作品の一本ですが、観る度に新たな発見があり心に残る作品で、どんなに歳月が経っても古く感じる事がありません。今回は今まで観た中で映像が一番美しく感じてしまいました。
今回は特にワンシーンを観ている時の感覚が絵画鑑賞と似ていたように感じられました。全シーン画面から物語を読み取れるように作られている構図に目が行き、ひょっとしたらサイレント映画の様にセリフが無くても成立するのではないかという気がしました。でも、最小限に押さえられたセリフも心に残るものが多く、この作品に深みを与えています。
私が思うに「ロレンス、お前は(私は)一体何を行ったのだ?(何者だったのだ?)」という諸行無常の話を、最上の美しさで描かれた作品が本作なのだと、今回強く思いました。

●『ラストレター』('19/120分)…1/22(MOVIXあまがさき)

久々の岩井俊二作品でしたが、良くも悪くも岩井節全開の作品でしたね。なので岩井俊二ファンにはたまらない作品だったかも知れません。
本当にこの監督はスタイルが変わりませんね。いまだにロマンチックが溢れた作品になっていましたので、頭の中で?マークが出てきたりストーリーがどうの設定がどうのと言うのも野暮な気もします。美しい映像と雰囲気さえあれば曖昧さもリアリティも吹き飛んでしまうのでしょうね(笑)
作品自体は『love letter』の姉妹編となっていて、お葬式で始まり学校の図書室絡みで終わるのはセルフパロディなのでしょうか。岩井俊二作品の同窓会の様な作品でした。

○『ダンス・ウィズ・ウルブズ』('90/181分)…1/25(大阪ステーションシティシネマ)

この作品も大好きなのですが、今回は『アラビアのロレンス』を観た直後だったので、色々な共通点と相違点を感じてしまい、作品のスケールとしてはワンランク落ちると思ってしまいました。
本作の主役のジョン・ダンバーはインディアンに“狼と踊る男”という名前を与えられジョン・ダンバーという名前を捨ててしまうという物語的に完結した作品でしたが、ロレンスはアラビア人に“エル・オレンス”と名前を貰いましたが、彼はその二つの名前の間を行ったり来たりします。
そのように物語的な結論を出さない事により、人間個人の物語以上の世界観の広がり、もっと「人間とは?」の問いかけに奥行きがありました。
個人的にこういう物語に結論は出さない方が良いと思っているので、比べてしまうと申し訳ないが少しだけ見劣りしてしまいました。

○『キャッツ』('19/110分)…1/26(MOVIXあまがさき)

海外での前評判が悪く、観ていない人までもが否定的な意見を上げるネガティブ話題作でしたが、いったい何故このような現象が起こったのでしょうかね?
私も生理的に受け付けないという作品もありますが、観ていない作品は興味の有る無しは言っても決して貶すことはしませんし、基本的に観ていない人の否定的意見は無視するというのが私の信条ですので、そういう意見に影響を受けない様にガードするようにも心がけています。
でも、この作品に限ってそういう人が多い理由は何故なのか?を考えてみたのですが、これも少し前に知った言葉の“不気味の谷現象”の一例なのでしょうかね。
しかし、あのCGが気持ち悪かったら「猿の惑星」も「スターウォーズ」も「アバター」も「ジャングルブック」もダメなのでしょうね。“猫の惑星”とか“犬の惑星”なんて出来たら完全にアウトなのでしょうか(笑)本作が気持ち悪かったら舞台版でも同じの様な気はしましたが“不気味の谷現象”には個人差があるのでしょかね。

今回、私は母親と一緒に鑑賞しました。何故なら2002年に劇団四季の舞台を二人で観に行ったので、憶えているか試しに観に行きました。私は殆ど内容は忘れていましたが、楽曲とダンスシーンが素晴らしかったのだけ覚えています。今回映画版を観ても元々の物語が忘れても仕方ないような内容でした。でも、肝心の音楽やダンスシーンは酷評されているほど酷いとは思わなかったです。
まあ、ユーザーレビューを眺めて酷評しているのはオリジナル舞台版のコアなファンと思しき人達に多く、この現象はコミックでも小説でも映画化となるといつも起きるオリジナルファンの過剰反応なので、オリジナルを知らない人や、万人が参考にする必要は全くありません。普通にミュージカルが好きで興味があれば観ても損はないと思いますよ。しかし、正直な話、私も舞台向きの作品の様な気はしましたけどね(苦笑)

○『ジョジョ・ラビット』(P鑑賞)('19/109分)…1/29(TOHOシネマズ梅田)

ちょっと映画の感想ではなくなりますが、本作はTOHOシネマズ梅田スクリーン7の11:30での回で鑑賞しましたが、毎度の上映前のTOHOシネマズの映画案内から予告編まで映像が凄く見難くて、コントラストがヘンで白色の発色が凄く強く、昔の映画館で外の光が入ってくる様な感じでした。まだライトが点いているし扉も空いているからなのかと思っていましたが、本編に入っても同じ様な状態でした。今のシネコンでデジタル上映になってこういう状態は初めて経験しましたよ。絶対に上映機器の何かの設定ミスだと思いますが、鑑賞出来ない程でもないので我慢して観続けました。今回ポイント鑑賞だったのであまり文句も言えませんが、誰も文句を言いに行かなかったのかな?(不思議なことに終盤は少し改善されていました)
せっかく良い映画だったのに、そのおかげで集中力を殺がれてしまいましたよ。映画の感想よりそちらの方のモヤモヤ感が強かったので、また機会があれば観返したいと思いますが、戦争映画へのアプローチの仕方としてこの様な手段もあったのかと感心しました。
しかし、この作品の世間の高評価にも驚きますし、上記の『キャッツ』の酷評過ぎるのにも驚かされました。元々、昨今の世の中の意見の両極化が気になっていましたが、世論がいつも両極に針が振り切ってしまう現象は非常に気持ち悪いです。要するに自己評価以上の何かに踊らされ流される傾向が顕著に表れているのがとても怖いです。
本作もチャーミングな秀作だと思いましたが、今月は『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』とか『アラビアのロレンス/完全版』とかも観ていますので、そういう作品と見比べてしまうと、そこまでの傑作なのか?とつい思ってしまいました。


☆その他の鑑賞(覚書き)

○『50回目のファーストキス』('18/114分)…(CS録画)

アメリカ版は好きだったので、好奇心で鑑賞しましたが、こちらはちょっと微妙でしたね。
良かったと思えるところと合わないところが両方ありましたので、それだけを絞って書くと、佐藤二朗、ムロツヨシ、仲野太賀などのギャグ漫画的な笑いのセンスが私好みではないということが合わなかった点。(即ちキャスティングした、この監督の笑いのセンスと合わないということだと思います)
長澤まさみって女優は作品によって、物凄く美しくチャーミングに映し出されたり、全くそう見えなかったりが私の中では極端にあり不思議な女優の一人なんですが、本作についてはではチャーミングに映し出されていたことが良かった点ですね。まあ、プラスマイナスゼロって感じですが退屈凌ぎにはなりましたよ。

○『見えない目撃者』('15/112分)…(ネット配信)

『暗くなるまで待って』の亜流作品でしたが、鑑賞前は知らなかったのですが本作は日・中・韓と3国でそれぞれ制作されていたようです。
そして私が観た中国版の評価が一番低く、韓国や日本版の評価が高かったので、そうなると日本版・韓国版の方もちょっと観たくなってきましたね(爆)
本作については臭い演出がかなり目立ちましたので、もっとシャープに作れば良いのに勿体ないと思いながら鑑賞していました。

○『ハロウィン』('18/106分)…(ネット配信)

これも退屈凌ぎで観たのですが、今こういう作品が流行っているのかなぁ〜。少し前に観た『ターミネーター』の新作と同じコンセプトの様な気がしました。
どちらも古くからあるシリーズで、続編も何作も作られていながらちゃんとした決着がついていないので、両作共にとりあえず初期作品の決着をつけて欲しいというコアな数少ない顧客だけをターゲットにしたような作品でした。その決着を付けるために『ターミネーター』ではリンダ・ハミルトンを、本作ではジェイミー・リー・カーティスをカッコいいおばあちゃんとして復活させていました。
なので、決着が目的であるため本来のホラー映画のセオリーから完全に外れているし恐くもないのだけど、長年のファンはやっと終わったと作品に対する区切りの様なものを感じさせる為だけに制作したように思えてなりませんでした。私はこのシリーズは全く観てこなかったのですが、シリーズファンにとってはこれはこれでありな様な気がしました。
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