韓国ボーカロイド「シウ」の造形

ボーカロイド「ミク」のファッションは、一見非常に奇抜で
未来的なように見えますが
実は割合オーソドックスな造形がベースにあります。
それは女子高生がブラウスをスカートの上に出して
ラフに着こなしている状態を、デフォルメした造形と見ると
わかりやすいと思います。
ミクのスカート裾をよく見るとスカート吊り（矢印A）が見て取れます。
これは実に重要です。
スカート吊りのある制服は中学校では割合一般的です。
高校になると女子はプロポーションも整い、スカート吊りがなくても
腰でスカートが留まるのと、吊り紐が乳房に擦れて痛いというのもあり
ほとんど見られません。
制服をラフに着こなした造形であり、しかもスカート吊りが見える点からも
ミクが中学生くらいの年格好であることを暗喩しています。
ミクの造形は極めて必然的であることがわかります。

一方韓国「シウ」はアウトラインはミクによく似ています。
地面に届きそうな長い髪、ミニスカートの上に上着が被さる造形などは
ミクの影響が見て取れるように思います。
でもきっとミクの影響は絶対ないと反論する事でしょう。
となるとこのシウの造形は何が根拠となっているのか？
となると「ミク的」あるいは「ボーカロイドのスタンダードなイメージ」
としか説明がつきません。

この傾向は韓国刀の鍔の形状などにも見て取れます。
日本刀の鍔には穴があいていますが、これは小柄を収めるために
必然的にデザインされた機能的な穴です。
一方、韓国刀の鍔にも穴は空いているのですが、これには何の用途もなく
単にデザイン的なものになっているのです。