比類無きジーヴス

Ｐ・Ｇ・ウッドハウス


自分は庶民だと痛感した小説

１冊を１日で読んじゃう私が
1週間持っているのに

まだ1/4位しか進んでない・・・
美智子様が「これから読む予定で、楽しみだ」って、
仰ったのでなんか噂に上った小説


洋物は苦手だけど
この時代では
ジェーン・オースチンの「高慢と偏見」とか大好き！


でもこの「比類なきジーヴス」は男目線なので
感情移入がしにくい


でもね、
一番入ってイケない部分って

この本の中に出てくる主人公とその周りの人達が


「働いてない」ことなの！


伯爵とかいう身分の方々は
自分の財産で生きておるので
働くなんて・・・という気持ちがある


お金持ちの親戚に寄生して、お小遣いを貰っている
恋多きビンゴなる友人も居る

主人公のバーティは気は良いけれどぐうたらで
執事のジーヴスを師と仰ぎ尊敬している


働いてないの
朝から晩まで働かないの



イギリス人恐るべし！
藤原正彦が「国家と教養」で
「教養のバランスが良いのはイギリス人」と言っていた


「ドイツ人と日本人の教養層は世界を戦争へ導いた、
教養のバランスが悪いからである」と書いてあった


そうか・・イギリス人は働かないのでバランスが良いんだ・・・



でも、見えてないだろうけど､働く層はいたんだよね
見えてないだけで。

で、この本で何がテーマかというと

「結婚」じゃね？
”いかに優れた伴侶に巡り会うか？”
それが重大事みたいなの

戦争をしているよりは結婚している方が
世界は平和だと思う
人口が増えて、国家は安泰だとも思う

日本は一億総動員で身を粉にして
働くよりも
まずは結婚をして子供を増やして
自国の人口で労働力を得て
税金を払って
国家を富ますべきである


卵が先か
鶏が先か？なんだけど・・・
高齢者が増えている状態で
高齢者にも働かせて
労働力、なんとかなるだろうか？


まず、人口問題は実は先送りできないと思う
年金が不安なのも
働ける人口が減っていくからである


「結婚」だ！
重大事項なんだ！


美智子様はそう思われているに違いない
孫娘のことも心配であるに違いない



日本人に欠けがちのユーモア！
それがこの本に入っているとか

私は働き蜂なのでそのユーモアがわからない


まあ、とにかくアガサ伯母さんが紹介する
女性がろくなもんじゃなくて
バーティは逃げる口実を探している

その時ジーヴスが見事な助け船を出す


上流階級というのは
断るのも自由ではないらしい・・
たぶん何冊読んでも
バーティは結婚しない気がしてきた