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2020年06月27日01:52

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「おかしき世界の境界線 1」コミック

『おかしき世界の境界線 1』
<ストーリー>
 とある出来事から仲良くなった女子高生の美涼と千鶴。金持ちの家庭に育ったが感情の起伏が乏しく友人が出来なかった美涼と“人ならざる世界の住人”を見ることの出来る千鶴は徐々に距離を縮めながらも、しかし千鶴の祖母は千鶴は友人を不幸にすると告げる・・・
<コメント>
 『妻、小学生になる』の村田椰融の作品。同作が最初の“妻が死んで赤ん坊に転生して小学生に育った頃に家族に訪ねてきた”というとんでもない設定を受け入れたら実に丁寧にそうなった場合の家族の対応や心の交流などを現実的に描いた要するに見事な小市民SFだった。
 この『おかしい世界の境界線』も霊能者少女と普通の少女の友情物語的な体裁ながら、普通の少女のはずの美涼が大金持ちの娘で、しかも父親の開発したスマホアプリで幽霊やあやかしを見ることができる、といういわば本当は普通じゃない少女達の友情奇談となっている。そんな関係ながら、実は二人はけっこう前向きで怪現象を通じて互いに友情を手探りながら深めていく過程がユーモラスに描かれる。この怪現象がけっこうマジで怖いところがさすがだし、さらに二人が友人となるきかっけの夏祭りでの一種の“いじめ”的な出来事もシリアスなところが作品として読ませる。
 まだまだ伏線はいっぱいありそうだし、悲劇的な予言をされてしまった二人の友情がこれからどう展開するのか実に楽しみ。

おかしき世界の境界線(1) (裏少年サンデーコミックス)
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=411965&id=4978966
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