mixiユーザー(id:411965)

2020年01月29日01:34

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「風雲児たち 幕末編33」コミック

『風雲児たち幕末編33』
<ストーリー>
 吉田東洋暗殺を命じた武市半平太はその実行によってますます藩内での立場を強くしていった。やがて京に上ると長州・薩摩の三藩と共闘して朝廷を動かして策謀を巡らせていく・・・
<コメント>
 ここ1,2巻あまり大きな事件がなくて面白くないなあ、などと思っていたらどかんとその揺り動かしが来た。以前の巻で何人もの武士が紹介され、その立場と活動が描かれるがいずれもそれほどたいしたことがなかったり、普通の歴史の本ではあまり記載されない人物の動向が詳細に描かれたりするので少々つまらないと思っていたら、いやいや。
 これらの人物が次々と武市半平太や攘夷派の武士達によって惨殺されていくのだ。さらに幕府でも言い伊井大老暗殺を守れなかったという名目で数多くの藩士たちを惨殺(切腹ではなく処刑)とますます日本は血生臭くなっていく。
 よく、歴史の本などで新撰組の活躍を「京の治安を守るために」などと書いてあるけれども、「なぜ江戸ではなく京都だったのか」というその治安が悪くなった根本的な原因やいかに治安が悪かったかというのはあまり記載されていない。朝廷と土佐・長州・薩摩の駆引きや幕府の無策がたたっていかに教科書的な歴史では無名の人々が殺されていったのかを教えてくれるのがこの作品だとしたら、確かに盛り上がりに欠ける部分もきちんと描いてこそだと納得させられてしまった。
 しかし、歴史をざっと見渡した上での京都におけるテロリスト密度はひょっとして世界でも有数ではないのかなあ。

風雲児たち 幕末編 (33巻) (SPコミックス)
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=411965&id=4866249
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