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2019年12月07日21:50

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「シカゴホープ」か「ピケットフェンス」か?

 言いたいことは判るし、とっても良いお医者さんなのだろうなあ、しかも優秀で。ただ、なんか役割を取り違えているというか「本当に留学したのか?」と思ったらチューリッヒか。アメリカじゃないんだな。

 大きな大学病院に勤務していたら「正しい診断」「臨床例の蓄積」こそが大事で「患者の顔」というのは二次的になるのは仕方がないと思う。

 これはすべての医者がどうこうというのでなくて「役割」というものがあるのだ。例えばうちは田舎の開業医だけれども、患者さんの顔も家族も知っているし、病歴も把握している。これせいぜいレントゲンまでしかなくて、血液検査など外注でしかできない、データが少ないからこそ、患者さんから情報を読み取るためのものだ。

 それで困難な診断とかむつかしい検査とか最新治療を必要と思ったら大きな病院に紹介する。
この先生の言っていることは「大学病院の医師も町医者のようになるべきだ」というのと同じでちょっと矛盾している。

 ただ、その考え方は決して間違いではないことをドラマにした作品がある。

 実はデビッド・E・ケリーの「シカゴホープ」と「ピケットフェンス」のクロスオーバーがあって、そこで田舎町ローマの女医が弁護士のワンバウの重病を疑って「シカゴホープ病院」に連れて行く。
 すると、主人公のガイガーはちらと検査結果と簡単な診察をしただけで数分で診断をつけてしまい(もちろん正しい診断)ろくに患者の名前さえ覚えようとしない。(ガイガーはそういうやつなんです)
 その態度に医者として怒った女医さんが「きちんと患者さんの話も聞かないでいいんですか!」と詰め寄る。ガイガーは「データだけですぐに診断はついた。診察は確認のためだけだ。あんたは何百キロもかけて連れてきたんだから正しい診断がついたことを喜べばいいだろう」とあっさりとはねのける。

 まあ、この後はこの二人が議論(いや、言い合いかな。)を重ねてガイガーがだんだん女医さんを気に入っていくという展開なのだけれどもこのお医者さんが今になって問いかけた疑問はすでに20年近く前にデビッド・E・ケリーがドラマでテーマにして描いているのだ。がっかりする前にこのドラマを見ろよ、と言いたくなってしまう。

■「病気ばかり診て、人間を見ていない医者」現役医師もがっかりした現実とは?
(AERA dot. - 12月06日 07:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=5891375
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