朝日新聞夕刊の三谷幸喜のエッセイ2月21日のテーマは「ルパンレンジャーvsパトレンジャー」の最終回だった。子供と一緒に見ていたこの一年が素晴らしかった、という普通の、しかし的を得た感想でこれはこれで面白かったのだけれども、最後の一文にびっくりした。
「ちなみに、息子はまだ最終回を観ていない。観てしまうと自分の中のルパパトの世界が完結してしまうので、辛いらしい。大人になってから観ると言い張っているが、いつまで我慢出来るか。」
というものだけれども、実は僕も昔そうだった。「鉄腕アトム」(白黒アニメの時代)がとにかく好きで毎週欠かさずに観ていた。
そして最終回が来たけれどもこれを観るのが辛い。いや、「アトム」が終わってしまうのが耐えら
れなかった。そこで土曜日のその時間、布団をかぶってひたすら30分が過ぎるのを待った。
自分が見なければアトムの最終回は存在しない。これからは単に僕が毎週見逃しているだけで
「アトム」はいつまでも放映しているのだ、と。
大人になって観た白黒の「アトム」の最終回はそれでもやはり素晴らしいものだった。三谷幸喜の息子さんがいつ観るか分からないけれども、昨日に書いたように大人になって観てもけっして失望するラストではないと思う。
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