一田和樹「フェイクニュース　新しい戦略的戦争兵器」

一田和樹「フェイクニュース　新しい戦略的戦争兵器」読了。

ツイッターやフェイスブックなどSNSは、新しい戦争の兵器である、という視点で、世界各国で起こっている事態を解説。
類書が少ない中、非常に読む応えがある。
あら捜しではないが、気になったのは2点だけ。
アメリカ大統領選挙にロシアが介入したのは疑いないが、「ロシアのフェイクニュースにより、アメリカが分断された」というのは、どうか？
「迷走する超大国アメリカ」にあるように、もうｓだいぶ以前からアメリカは分断社会になっていて、ロシアはフェイクニュースでそれを拡大させた、というほうが正確かと思う。
もうひとつは、最後の章で日本について述べているところ。
紙幅の関係もあるし、前の章まで「アジアでは権力側が、反権力を追い詰めるためにSNSを使用している」とあるのにひっぱられたか、自民党政権による右寄りの工作にSNSが使用されていることだけが記載されている。
私の目には、同じように左から権力批判にもSNSのデマが拡散されているように見える（例えば、池袋で交通事故を起こした元官僚は、安倍晋三総理の元秘書、などというデマが拡散された）。
まあ、それでも非常に参考になる、貴重な本だと思う。


昨日は、上野で久々の飲み会。
ネットでの知り合いと、年に1回会う。
飲んでカラオケして、夜遅くなった（日付が変わるころ）が、とっても楽しかった。