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2020年04月14日16:51

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白髪染めをやめた話

 一年ちょっと前、髪を染めるのをやめた。50歳になったらやめようと思っていたから。それで、このコロナ外出禁止で、あーやめといてよかった、と思った。これを機にやめる人も、いるかもしれない。

 そもそも私が髪を染め始めたのは、白髪を隠すためではなかった。40を過ぎてから、ちらほら白髪が交じり始めたとき、このままグレーから白髪へと変わっていけばいいと思っていた。

 フランス人の女性で白髪染めをしない人の割合は、日本よりも多いと思う。(そうは言っても、染める人のほうが多いけど。)染めずにかっこいい女性がたくさんいる。
 身近では下のお義姉さんで、肩にかかるくらいのふわりと毛先がカールしたたっぷりの髪を、40代の途中から染めずにいる。私よりほんの2〜3歳年上だけど、もともと白髪になりやすい体質で、7-3くらいで白髪のほうが多い。髪は、白くてもたっぷりあるし、つやもある。肌もきれい。それが自然で、かっこいいと思う。白髪だからっておばあさんじゃないことはちゃんと分かるから、年齢相応に見える。
 もし髪を染めたら、2〜3歳は若く見えるかもしれないけど、彼女が全部髪が栗色だった年齢には見えないと思う。
 私自身は、染めていると自分に嘘をつくようで気持ちが悪い。どうせ、私の肌を見れば、いくら髪が黒々していても、年齢はばれてしまう。それに、染めると髪が少しぱさぱさする。

 30代のときにも、少し髪の色を明るくするためにヘアマニキュアでメッシュを入れていた時代があったけど、白髪が始まったころはもうしていなかったと思う。

 自分の髪に白髪が交じり始めて気づいたことは、フランス人の髪に白髪が交じり始めるころの感じと、アジア人黒い直毛に白髪が交じっている様子は、見た目がずいぶん違うということ。私は、フランス人のグレー期間のきれいさに憧れていたから、黒すぎてコントラストの出過ぎる地毛の色をメッシュを足してグラデーションを付けたり、柔らかく見せるためにゆるパーマをかけたりして、ここ数年過ごしてきた。
 ところが、地毛を明るくするために始めたカラーだったのに、どうしても白髪もたくさん隠してしまう。白髪を残してください、とは美容師さんにお願いしていたけど、白髪も増えればそれは難しい。

 それで、50になったら染めるのやめる、と決めた。パーマとカラーをしばらくやっていると髪の乾燥はひどくなる。これじゃあ髪の毛の色や形はよくても、つやがなくて返ってふけて見える。

 私は髪が伸びるのが速いので、染めるのをやめたらけっこうすぐに色はなくなった。みんな途中の段階で、白髪が半分伸びてきた格好が悪くて、くじけるとか聞くけど、私はその期間が短かった。今、白髪1割というところじゃないかと思うけど、これがけっこう気に入っている。
 フランスでも、有名なファッション雑誌の女性記者(常に時代をリードするおしゃれを提案してきたおしゃれさん)が、50歳くらいで白髪にしたとき、ちょっと話題になった。
 男性は、自分の妻が白髪にするのはいやだという人が、フランスでも圧倒的に多いのだという。フェミニズムの国なのに。男性は誰も白髪染めをしないのに、なぜ女性だけするの?と女性は思いつつも、夫のため、世間体のために染めている人も多いんじゃないかと思う。もちろん、自分のためという人のほうが多いと思うけど。
 私のフェミニストのダンス友だち、アーメルも、去年白髪出しを始めた。彼女は、自他共に認めるフェミニスト。

 フェミニストのほかに、フランスで白髪出しをする女性は、文化的・芸術的分野で働く人や、インテリ、コンサバな富裕層に多い。
 子どもたちが小さいときは、ほかのお母さんたちとあまりにも年齢が違って見えるのはかわいそうかと思ったけど、もういいだろう。パリの女性の初産の年齢が、数年前見たとき35歳だったんだけど、ガニーのような郊外の移民だらけの小さな町では、お母さんが16歳のときの子ども、なんていうクラスメートがいるから、私なんて祖母だと言っても通るかもしれない。
 今は、子どもたちに、「高等教育を受けたお母さんは、子どもを産むのが遅くなってしまうことがある」と説明している。
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