あびの日本で出来たお友だちで、あびにお別れのときに手紙をくれた子がいた。あびはそれを、自分の部屋の壁に貼っているので、洗濯した服など持って入ると、つい目に入る。
その内容がかわいいというか、おもしろい。
あびのことを、大好き、友だちだよ、と書いてくれていて、ありがたい限りなのだけど、あびを「すごい」と尊敬している点がおもしろい。
少女たちにとっての「すごい」ポイントは、色が白いこと、美人なこと、目がくりくりしていること・・・。
それって、すごいんかい?この人白人とのハーフだから当たり前だし、それら3点は本人、何の努力もなく手に入れているものなんだけど・・・で、ついでのように、「それにやさしい」と書かれているところが、救いといえば救い。
私は自分が子どものとき、自分の美しさで尊敬されたことがない(子どものときだけじゃないか・・・)が、誰かをその美しさのために尊敬したり、友だちになりたいと思ったことがないことに気づいた。でもそういえば、女の子らしい女の子たちってけっこうそうだったかもしれない。
確かに当時私がほめられた「頭いい」だって、私が努力したものじゃなくて、ひとりでにそうだったので、それも結局は同じことだけど。
実は私も、あびが美しいことがひそかに自慢だ。同じハーフでも、見た目で言えば藤吾さんよりあびのほうが美しい。(逆じゃなくてよかった!)
そして、これは書こうと思っていたことじゃないけど、あびがバレエダンサーになりたい理由の一つは、その美しさにもあるような気がする。
今行っているダンスクラブのグループの中で、あびが一番バレエ体形で、かつ見た目に魅力がある。ダンスはその性格上、いくらダンスがうまくても、ダンサーの体と顔の見た目の美しさがかなり重要だ。特にバレエは。
となると、見た目の美しい、も、才能の一つということだ。純粋に踊ることだけで言うと、飛びぬけた才能はないと思うけど、総合的に見て、わりといい線に行くのではないかと思わなくもない。ダンサーが、見た目を磨き、体形をキープするのに注ぐ努力は大きいが、あびはそれをほとんど何もしないでも手に入れられる。頭のいい人がそれほど無理しなくても学者になったりするのと同じだ。
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