『BSR』誌エルモア・ジェイムス特集号で、ワダマコトさんが解説されているエルモアの改造ギターの話が面白い。
あまり細かく書くと無粋なので要点のみ書かせて頂く。アコースティック・ギターを基本にエレキ化するなら何故フルアコを使わなかったか。それだとパワーを重視すれば不要に歪み、歪んだ音を出したければパワーが出せないとの事。
「パワー最大・歪み最強」を目指した努力の結晶があの凄まじい音を生み出していたのだ。ブルーム調をプレイするギタリストは多々いるが、改めてエルモアを聴くと「やっぱり、エルモアだよな」と思ってしまうのは、彼のオリジナリティーが息づいているサウンドだからなのだろう。ラジオ修理の仕事に就いていたエルモアが、音響に関する知識と技術を駆使して創り上げた発明品とも言える。
かつて、エルモアとステージで共演したハーピスト、アーサー・ウィリアムズの証言。とにかくエルモアはやかましく、彼からもっとハードにブロウしろ、と言われたがいくら頑張ってもエルモアのギター以外の音は聴こえなかったとか。正にギター・プレイのような痛快な話だ。
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