〜祇園〜
質量という実体を持たない観念だけの次元に存在する
個々の意識の集団達の意思伝達手段はテレパシー
ただ
個々が一方的に意思を発信して
個々が制限なくそれを受信すれば
混乱を極めてしまう
そのために個々は意思伝達相手を選ぶ
アメーバの触手が伸びて単体と接触したり
或いは複数の触手を出して周囲の複数と接触する様に‥
《さてコマンド諸君
この三個体の記憶完全消去について最終的な意見を伺いたい
勿論 この完全消去は通常の我々と濃厚接触した記憶だけではなく
我々異次元に影響を及ぼしかねない三個体の思想にも影響が及ぶ
これは〈異次元の史実に手を下して変えてはいけない〉という
ルールを逸脱するリスクもあるが‥》
ひょっとこに擬態したＬがＳＬ.Ｈ.Ｋ.Ｔ.Ａに�嬌�信した
意識の集団は家族も名前も性別も姿もないので
通信の際はミッションごとにリーダー サブリーダー コマンド
をコードネームで称する
今回の異次元パトロール地球編ではそれぞれの仮称の
リーダーである仮称ひょっとこはＬ
サブリーダーの仮称おかめはＳＬ
コマンドの仮称阿修羅はＨ
コマンドの仮称江成はＫ
コマンドの仮称百合谷はＴ
コマンドの仮称牛若丸はＡ
《私は記憶完全消去に反対です》
Ｋが即�嫩命�する
《私も同じ考えです》
ＴもＫに続いて�嬖嵜�する
《君は異次元パトロールでこのエリアに先発で派遣され
唯一人間と言う個体に擬態したがこの妄想探偵社と称する
三個体から何かしらのルール違反の思想が発生したのでは？》
ＬがＫとＴにto発信する
《それは…》
ＫがＬへのto通信をうやむや目的でフェイドアウトさせる
《実は…》
ＴもＬへのto通信を意味ありげにフェイドアウトさせる
《ねえねえ さっきからなんか聴こえない？》
《はい わたしも聴こえてます》
《えー？僕も聴こえるけど てっきり若者特有のモスキート音が
聴こえてるって内心喜んでたんだけど》
Ｌ.ＳＬ.Ｈ.Ｋ.Ｔ.Ａは突然のテレパシー乱入に混乱を極めた
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