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2019年01月17日23:57

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妄想物語

〜 always 〜

三学期が始まった
というより始まってしまった
一年の中で三学期が一番憂鬱になる

一学期は新しいクラスの顔ぶれにわくわくし
二学期は長い夏休み明けの皆の顔ぶれにわくわくするのに
三学期は年末年始の余韻も覚め新学年への執行猶予期間
三学期のいいところはテストが期末の一回だけという事ぐらい

5限と6限の休み時間
体育の時間に次いで楽しいお弁当も食べてしまい
かつもう1限授業があるかと思いぼーっとしていると
席替えで横に並んだ外畑さんが体を90度回して僕の正面に向き
少し広げた足の間に両手を腕立ててスカートごと椅子に押しつけ話しかけて来た
彼女は僕達バンドの放課後練習の場に居る女子グループの一員でもなく
コミックやCDを貸し借りする仲でもないクラスの女の子だ

『《ボーっと生きてんじゃねえよ!》なんて言ったりして…
曳田君どうしたの? 机に両肘ついて幽体離脱なんかして
《おーい 曳田君の魂さん 戻ってきてあげてぇー キャア〜》』

「ご忠告ありがとう で 最後の《キャア〜》って何?」

『幽体離脱した曳田君の魂が人魂になってこの教室に
戻ってきた時の効果音だけど…それがなにか?』

彼女とはほとんど行動を共にしないけどなぜか突っ込んだ話を
お互いユニセックス的立場でたまにする

「ふーん じゃあ僕の魂って何色?」

『青じろ!』

「それってお化けじゃん」

青竹を鉈でスパッと割った様ないい意味で実に男らしい即答に
僕はまんざらでもない気分になる
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