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2020年05月14日13:23

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眩人(げんじん)その3

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*その後の日本の歴史では光明皇后の信頼が厚い藤原仲麻呂が権力を握っていたが、聖武天皇が譲位して娘の安倍内親王が孝謙天皇(女帝)として即位する。(749年)
聖武天皇崩御後仲麻呂と孝謙天皇が謀り、道祖王を廃し大炊王(おおいおう=のちの淳仁天皇)を皇太子とする。
仲麻呂の権勢に対抗して橘諸兄の息子の橘奈良麻呂が反乱を起こすが仲麻呂に粛清されてしまう。
孝謙天皇が譲位し大炊王が淳仁天皇として即位する。(758年 光明皇后病気介護のため)
光明皇后が崩御すると仲麻呂の権威が陰りはじめ孝謙上皇と仲麻呂・淳仁天皇の間に亀裂が入るようになっていく。さらに孝謙上皇が病に倒れたとき祈祷・看病した弓削の道鏡を孝謙上皇は愛人として寵愛するようになる。
道鏡はたちまち出世して法王の位まで上る。道鏡は弟など身内を出世させて政治の実権も握る。
孝謙上皇と仲麻呂・淳仁天皇との亀裂が表面化し朝廷が孝謙派と仲麻呂派に分かれた。孝謙上皇が政務を握り、真備は太宰府から中央に復帰し、道鏡などとともに要職に付く。764年仲麻呂は逃亡してクーデターを起こすが、文人であった真備は菅軍を率いてこれを粛清し仲麻呂を殺す。
淳仁天皇は廃止させられ孝謙上皇は重祚(ちょうそ)して称徳天皇となる。
道鏡が実権を握る。真備は道鏡政権下でも右大臣まで上りつめる。
しかし道鏡は称徳天皇が崩御すると下野の国(栃木県)へ追放されそこで没する。

道鏡には宇佐神宮ご神託事件などもあって後年書かれた資料にはあることないこと書かれたものもいろいろある。

皇族と姦通する話など玄ボウと相通ずるところがあるため玄ボウと道鏡がゴッチャに書かれている資料などもあるらしい。
江戸時代の戯れ歌に”道鏡は座ると膝が三つでき”というのがある。

この時代の混迷の始まりは720年代〜730年代に天然痘が大流行し、当時権力を握っていた藤原4兄弟(藤原不比等の息子たち)が次々と病死したことで藤原氏の力が弱体化したことが発端となっているように思う。
仏教に深く帰依していた聖武天皇と光明皇后は人々の疫病や飢饉からの幸福救済のために全国に国分寺の建立の詔を発する。さらに大仏や東大寺の建設を始める。
当時仏僧が政治にかかわるようになった背景にはこのようなことがあり、その中で玄ボウや道鏡などが出てきたのだと思う。
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この本(眩人)には道鏡までは出てこないけど、8世紀におけるどろどろとした権力争いは非常に面白い。

聖武天皇は人々の幸福を願い大仏や寺院の建立など大掛かりな事業をおこなった。
(この本ではそれも玄ボウが助言したことによるとなっている。)
現在の”コロナ過”に対し現政権はなにをおこなうのだろう・・・
まさかマスク2枚だけということもあるまいが、すでにコロナ倒産も始まっている。全国民に10万円の給付の話や補助金などの話がでているが倒産したあとに補助金給付ということになっても何にもならない。検査や治療を受けられずに亡くなった人はどうするのだろう?
政治家や役人が「スピード感を持って・・・」という言葉が”スピード感を無くして・・・”に聞こえる。


この本で一つ気になるところは日本のことを終始一貫して倭国と言っているところだ。
古代日本では日本国名が”倭国”と言われていたことはよく知られている。西暦57年に漢の光武帝が金印を授けたことが後漢書に書かれていてその金印が福岡県の志賀島から出土した。金印には”漢委奴国王”(かんのわのなのこくおう)と刻印されている。 その後卑弥呼が魏に朝貢したとき(238年)”親魏倭王”(しんぎわおう)の金印を授けられているが、まだ見つかってない。(見つかれば邪馬台国論争に決着がつく。)
(私は昔博多大濠公園のそばにある博物館(資料館?)に展示してあった”漢委奴国王”の金印を見たことがある。・・意外と小さいなと思った記憶がある。)

しかし日本国内では”倭”という呼び名は嫌われていた。聖徳太子が遣隋使(小野妹子)に託した国書には”日いづる国”と書かれている。
正式に”日本”という国名になったのは大化の改新(646年)〜大宝律令(701年)ごろと言われているため、この本の時代717年頃〜750年頃)はすでに日本ではなかったかと思う。(武則天がすでに”日本”と呼んだという説もある。)

もう一つ気になるところは年号が日本の元号(大化、天平、白雉、など)や唐の年号で書かれているため、歴史を西暦で覚えている私にはわかりにくい。
そのため歴史年表をそばにおいて対比しながら読んだ。


歴史小説は歴史を題材としながら著者の豊富な知識と調査と想像力による作品なので必ずしも歴史事実と合わないところもあるが、そこを楽しむのも面白い。
NHKの大河ドラマなどもそういうところがあるのでなかなか面白い。(ドラマなので、事実と違うと言ってみても始まらない。)


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