終末その２

地球温暖化が言われ出して久しい。
事実地球温暖化の兆候が様々なところで現れている。
１：地球の平均気温が上がってきている。
２：南極や北極の氷が解けて海面が上昇している。
３：気候変動が激しくなっている。
など。

今スウェーデンのグレタ・トゥーンベリという少女（環境活動家）が地球温暖化に対する各国の取り組みが足りないと激しく非難していることが話題になっているが、そのことが各国の政治家や起業家から嫌われている。
彼女は活動家というが地球温暖化に対する活動をしているわけではない。彼女はアジテーターでありいわばスピーカーだ。
しかし彼女の言っていることは正論だ。
彼女は自分たちの世代に壊れかけた地球を残すなと言っている。

パリ協定では平均気温の上昇を産業革命以前から２度以内に抑えようというものだ。そのために各国が２０３０年までの温暖化ガスの排出削減目標を立てて批准した。しかし現在すでに１度以上上昇している。
日本も２０３０年までに２０１３年度の２６％削減するという目標になっている。が、しかしアメリカのトランプ大統領は削減目標は自国の経済を損なうとしてパリ協定を離脱した。
CO2の削減は非常に費用がかかるため発展途上国なども反対している。日本は２０３０年までに１００兆円支出すると言っている。
世界最大の排出国である中国は努力目標となっている。そのため中国は排出枠取引市場を作り排出枠を金で買おうとしている。
削減目標は義務ではないため達成できなくても何もない。前回の京都議定書も目標を立てたがどこも達成できなかった。

このままだと２１世紀末には４度ぐらい上昇するだろうという説もある。
気温の上昇があるとどうなるかというとまず北極や南極の氷が溶けだす。（すでに始まっている。）すると海面が上昇し低い土地が侵食される（南太平洋の国々が無くなっていく。）
４℃以上上昇すると海面が４０ｍぐらい上昇するだろうという説もある。４０ｍも上昇すると海岸沿いにある大都市ものきなみ沈む。
安部公房の「第四間氷期」という小説を思い出す。海面が上昇し東京が海の底に沈むという話だ。この小説については以前書いたことがある。
　https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1969873190&owner_id=39904538
地球温暖化についても書いていた。
　https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1967757073&owner_id=39904538

北極や南極の氷が溶けだしたため新たな問題も出てきた。
北極の氷が溶けだしたため北極に面した国々の北極の領地分捕り合戦だ。みんな北極の海底資源を狙っている。さらにそこへ中国も割り込んでいる。
南極の氷が溶けだしたため南極自体が縮小しはじめ、地図を新しく作り直すという話が持ち上がっている。

”地球温暖化の原因はCO2の排出が増えたせいではない”という御用学者たちがいる。なかには農産物の生産量が増えたのはCO2が増えたためだ、CO2が増えることは悪いことではないというとんでもない学者もいる。農産物が増えたのは生産技術の向上や熱帯雨林を切り払い農場に変換したためなどによるものでCO2が増えたためではない。
トランプ大統領などはこのような御用学者の意見を取り入れて、排出削減を拒んでいる。日本でも同じだ。

具体的な数値はというと産業革命以前は１７０ｐｐｍ〜２７０ｐｐｍを推移していたが現在は４１０ｐｐｍを越えている。数千年〜数万年の周期で推移してたが産業革命以降の１００年間で以前の何倍も突出している。すべて人間活動によるものだ。現在年２ｐｐｍの割合で増えている。早晩５００ｐｐｍを超えるだろう。
かって人類が経験したことのない大気を呼吸することになる。
CO2は太陽からのエネルギーを吸収しても排出しない。地球は太陽から受けたエネルギーと等量を宇宙空間に排出することでほぼ一定に保たれている。
さらに雪や氷が減ると太陽光の反射が無くなりますます溶け出す。
写真は温暖化新聞によるCO2の推移データ


さらに温暖化すると気候変動が激しくなる。砂漠はますます砂漠化が進み、日本などは台風が増え、大雨大洪水が発生する。（昨年がそうであったように。）夏はますます熱くなる。
御用学者は東京が熱いのは都会の排熱が多いためで田舎は気温が上がってなく涼しいという。ほんとにそうだろうか。

私は以前こんな地球を”壊れかけた泥船”に例えたことがある。最近ますますそのように思えるようになった。
グレタ・トゥーンベリは孫のような年代（１７歳）だけど彼女等の時代になったときは地球はどうなっているのだろう？
５０年経って現在よりずっと住みやすい地球になっていればいいが・・・