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2020年03月26日15:24

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分光器を作ってみた"その3

撮った写真のスペクトルデータをなんとか数値化したいと思っていろいろ調べてみた。
そのようなソフトはいくつかあるのがわかったが、どれもなかなか使いにくい。
そんななかで「すばる画像処理ソフト:マカリ」というのがあった。 
本来は天体写真の星の位置や明るさ、色などのデータを数値化するもので教育用として一般に公開されている。
扱えるファイルも基本的には天体写真の標準フォーマットのfitsファイルとなっているが、読み込み可能なファイルの種類を調べてみるといろんな形式のファイルが読み込めるようになっている。そのなかにjpgもあった。
そこで白色蛍光灯のスペクトルファイルを読み込んでみると画像データが表示される。
画像データは2次元データなので左上が(0,0)で右下が縦横の最大画素数となっている。
数値化するには1次元にしなければならないのでスペクトル中央部を横一列選択して数値化する。
数値化は輝度データかRGBデータで、テキストフィルとして保存できる。
そこでCSV形式で保存してEXCELで読み込むと一次元の表となる。(全部で2363画素分あった。)
EXCELでデータをグラフ化して切り取り、スペクトル画像に位置合わせして貼り付けてみた。

輝線などのピーク値が並行してわかる。
元ファイルがjpgなので縦軸の強度は0〜255までとなる。
元ファイルをgif,tiff,RAW,ビットマップ,fitsなどにすればもっと緻密なデータとなる。

ここでもう一つの問題がある。
横軸は左からの画素番号となっているのでこのままだと何のデータだかわからない。
横軸は波長にしなければいけないが分光器を適当に作っているので画素と波長の対応が付かない。
正確にきちんと作っていれば計算で対応できるが、それができるような精度が無い。
しかし輝度データに見られるピークは水銀のスペクトルなので、水銀のスペクトル波長はすべてわかっているのでそれから補正することはできる。
青のピークは435.835nm、緑のピークは546.074nm、オレンジの2本のピークは576.959nmと579.065nm


このソフトはいろんなことが出来るので汎用の画像処理ソフトとして使えそう。
何より日本製なのですべてが日本語だしヘルプも非常に丁寧な説明となっている。

似たようなものとしてヒストグラムがあるがヒストグラムはどのようなデータがいくつあるかという分布なので今回には使えない。


写真はスペクトルと数値データのグラフを位置合わせしたもの。


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