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2020年01月06日21:13

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カワセミの色

カワセミの羽の色は撮った写真によって微妙に違う。
写真は少し色の違うカワセミ。

最初は個体差かと思ったがそうではなく日光の方向や撮る角度によって違っている。
色々調べてみるとカワセミの羽には色素が無い。つまりあの色は羽の色ではない。

ではどうしてあの色が見えるのだろう?
あの色は光の干渉による色なのだ。
たとえばシャボン玉は表面に、虹色が見える。シャボン玉の液体には色が無いけどシャボン玉にすると虹色が出る。
CDやDVDも光の当たる角度や見る角度で虹色が出る。これも同じ原理だ。
入射光と反射光の位相を変えて干渉させると位相の違いによって特定の色の光になる。
シャボン玉の膜は非常にに薄いので膜の上面の反射光とと膜の下面からの反射光が干渉して虹色を出す。

カワセミの羽の構造も同じような構造になっていて、わずかに位相のずれた反射光同士が干渉してあのような色を出す。
光の入射方向や見る方向によって干渉の度合いがずれるため色が違って見える。

光学関係では干渉フィルタというのがあるが,これは薄膜を何層にも蒸着したもので膜の枚数や膜厚によって特定の波長の光をカットしたり逆に透過させたりする。

こういうことで色が見えることを「構造色」というが,自然界には結構これが見られる。
有名なところではモルフォ蝶の鱗粉構造がそのようになっているためあのような輝く色になっている。
タマムシの表面もそうだし、アワビの貝殻の内側もそうだ。クジャクの羽の構造もそういうようになっている。

不思議なのは自然界がなぜそのような構造を持つように進化したのだろうか? 彼らの目にはそのような光はどのように見えているのだろうか。
しかしオパールなどの宝石も内部で干渉することであの神秘的な色が出てくる。

ひょっとしたら色とはそんなもので色素を持つというほうが特殊なのかもしれない。



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