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2019年12月16日15:37

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アンナ・カリーナが亡くなった

アンナ・カリーナが亡くなった、79歳だそうである。
アンナ・カリーナはジャンリュック・ゴダールの「気狂いピエロ」に出ていた。
ゴダールの映画は「勝手にしやがれ」「男と女のいる歩道」「軽蔑」などいろいろ見てきたが、「気狂いピエロ」が一番衝撃的だった。
この映画はストーリーといったようなものはなく、結婚して子供もいるある男(ジャン・ポール・ベルモンド)と少女(アンナ・カリーナ)が知り合い、南仏へ行くが最後は死んでしまうという話しだ。
男は本をかたときも離さず読み続けている。(風呂に入ってもバスタブの中で娘に本を読んで聞かせるシーンもあった。)
彼は人生に退屈している。ブルジョアのパーティに出ても退屈極まりない。(このパーティはドキュメンタリー風で実際の人物が実名で出ている?)
彼は少女と知り合う・・・どこでどうして知り合うかはっきりしない。・・少女がまだ幼いころを知っていたという話が出てきたりするが真実かどうかはわからない。彼は退屈な生活から逃げ出すために少女と逃避行をはじめる。

彼は殺されかかったり、ひょんなことで人を殺すが、様々なことがあっても映画は何も説明しない。
最後は青いペンキをピエロのように顔じゅうに塗りたくって顔の周りにダイナマイトを巻き付けて導火線に火をつける。
このとき始めて彼は自分の意志で生きようとする。”こんなことをやっている場合じゃないんだ”と言いながら導火線を探すが顔の周りはダイナマイトが巻き付いているので何も見えず手探りで導火線を取ろうとする、その瞬間ダイナマイトが爆発する。爆風が空に上がるところで映画は終わる。

50年以上前に見た映画なので断片的にしか覚えていない。ぜひもう一度見てみたい。
ゴダールはこの映画を作るためにウラジミール・ナボコフの「ロリータ」の映画化権を買ったと当時何かに書いてあったように覚えている。
しかしこの映画と「ロリータ」は全く違う。強いて上げれば少女と中年男という組み合わせだけのような気がする。

アンナ・カリーナは一時ゴダールと結婚していた。この映画のころは離婚していたかもしれない。 
この映画の中の猫のような鋭くぱっちりした目、しなやかな肢体、自由奔放な性格などを思い出す。ちょっとクラウディア・カルディナーレと似てたような・・・
===合掌===


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