キョウチクトウ(夾竹桃)は、葉がタケに似てゐて、花がモモに似ていることから付いた和名ですが、竹の葉にも桃の花にもあまり似てゐないやうな気がします。原産地はインドのインダス川河口付近の極めて自然環境の厳しいところです。その所為か乾燥や大気汚染に強いため、街路樹などによく利用されてゐます。
夏を代表する花で、6月より9月まで長い間咲き続けます。キョウチクトウは優れた園芸植物ですが、実は強い経口毒性があり、野外活動の際に調理に用いたり、家畜が食べたりしないよう注意が必要なのださうです。花、葉、枝、根、果実すべての部分に毒性があります。
中毒症状は、嘔気・嘔吐、四肢脱力、倦怠感、下痢、めまい、腹痛などがあるさうです。枝を箸変はりに使った、枝を削ってつま楊枝にした、串焼きの串にしたなどの中毒例や、家畜の飼料に葉がまじり、乳牛が死亡した事例もあったやうです。身近な花ですが「綺麗な花には毒がある」のです。
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