緑地帯の名無しの沼の脇にノイバラ(野茨)が茂ってゐます。花期は5〜6月、小さいが香は強く、香水にも使はれます。秋から冬になると赤い実が目立ちます。ノイバラは野生のバラで「ノバラ」の一種です。野生の雑木として、あへて庭に植えるものでなく、園芸用のバラの台木にして使うのが一般的でした。
近頃はいろいろな品種が流通しておりノイバラ自体を楽しむやうにもなりました。ウチにも植えてあります。イバラは棘のある植物の総称です。お隣の茨木市の由来はイバラの木が多く茂っていたことやイバラを切って屋根をふいたという説や、「茨切」(いばらきり)⇒「茨木」となった説があります。
茨木には弥生環濠集落や太田茶臼山古墳などがあり古くから重要拠点でした。奈良時代末年には「荊切」と表記され、鎌倉時代初期には「茨木」が主として用いられるようになりました。その間「苅切」や「茨城」と書かれることもあったやうですが、由来からすると「茨城」ではなく当然「茨木」です。
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