クロガネモチ

昨日は〜モチとつくトウネズミモチでしたが、葉が似てゐるだけでモチノキではありません。今日紹介するのはクロガネモチ（黒鉄黐）で、こちらはモチノキ科モチノキ属でモチノキの仲間です。「苦労がなく金持ち」に通じるネーミングから縁起木として知られます。

和名は若い枝や葉柄が黒紫色であり、葉が乾くと鉄色(クロガネイロ)になることによります。あまり目立ちませんが5月から6月に葉陰に淡紫色の花をつけます。秋になると真っ赤な球形の果実をたくさんつけます。花の少ない冬を彩る庭木として人気があります。

また、この実を鳥が好んで食べ、鳥の糞から庭に勝手に生えることがあります。本州から沖縄まで幅広く分布し、庭木や街路樹としてさかんに利用されてゐます。モチノキ同様に、樹皮からは鳥もちや染料を採取でき、木材は農具の柄に使はれるなど有用木です。