■笑うジョン・レノン!!
■「Please Please Me」 BEATLES
1)モノラル盤が1963年3月22日(金)発売
2)ステレオ盤が1963年4月26日(金)発売
■本アルバムは、ビートルズのセカンドシングル
「プリーズ・プリーズ・ミー」(1963年1月11日発売)がヒットしたので、
急遽制作されることとなった。
当初はキャヴァーン・クラブで観客を前にしたライヴ録音が計画されたが、
キャヴァーン・クラブが音を録音する環境としては良くなかったので、
EMI・レコーディング・スタジオ(現:アビー・ロード・スタジオ)にて
スタジオ・ライヴ形式でのレコーディングを行なった。
セッションは、午前と午後の2回で予定され、後から夕方からのセッションが追加された。
■楽曲「Please Please Me」には、永らく幻のバージョンとなっていたテイクがあった、
幻といっても、ちゃんと正式リリースされたものだ。
このバージョンでは、ジョンが歌詞を間違え、苦笑しながらC’mon C’monの部分を
歌うというほほえましいものなのである。
■この珍品「Please Please Me」は、ステレオミックス版としてリリースされた。
アナログレコードの時代にはこちらの珍品バージョンの方が広く出回っていたが、
CD化にともない初期の曲は「モノラルの方がアーティストの意図をよく伝えている」
ということから、モノラルに統一されたため、このステレオミックスは
2009年のリマスター盤が、登場するまでCDでは聴くことができなくなっていた。
■しかし、このリミックスには謎が多い。
ステレオミックスでは、3番の歌詞をジョンが間違えている。
I know you never even try girlと歌うべきところを
Why know I never even try girlと歌ってしまっているのだが
バックのポールは正しい歌詞でコーラスしているため、ここがモヤモヤとするのだ。
■このミスに気がついたジョンは、次のC’mon C’mon を半笑いで歌っている。
ジョンは歌詞があやふやだったらしく、実はモノラルミックスの方でも
2番のWhy do I always have to say loveの部分を
Why know I ・・・と歌っている。
ただ、こちらの方はdoとknowの違いだけなので、コーラスとのずれは
よほど注意深く聴かないとわからない。
さらにステレオミックスのイントロでは、明らかにジョージのリードギターがミスをしている。
■このアルバムには、デビュー曲「Love Me Do 」も収録されている。
この曲は、オリジナル・メンバーのピート・ベストが在籍してた1962年6月6日に
一度、テスト録音が行われた上で、改めてリンゴを加えて、2週間後に録音されている。
ただし、加入間もないリンゴのドラムに不安を感じた、ジョージ・マーティンは、
セッションドラマーのアンディ・ホワイトを起用し、9月11日に再度録音に臨んだ。
この3度目のセッションでは、リンゴはタンバリンを担当しているに過ぎない。
リンゴのドラム・ヴァージョンは、15テイクを録音してようやくOKが出されたが、
最終的には、リンゴのヴァージョンが「シングル盤」としてリリースされた。
アンディ・ホワイトのヴァージョンは、このデビュー・アルバムにのみ、収録されている。
■今や貴重な、リンゴのヴァージョンの「Love Me Do 」は、解散後にリリースされた
パスト・マスターズ Vol .1に収録されている。
■ジョン・レノンの歌詞ミス比較音源!!
https://www.youtube.com/watch?v=czw8eqepir8
https://www.youtube.com/watch?v=Y6vgK5gU9Hw
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