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2019年10月18日22:53

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幾度の変遷を経た50年に渡った「ヘヴィー・メタル・バンド」(その1)

幾度もの変遷を経ながらも、約50年に渡って、第一線で活躍しているバンドがいる。

2000年・2014年『グラミー賞』受賞。2006年『ロックの殿堂』入り。
ローリング・ストーン誌選出「歴史上最も偉大な100組のアーティスト」第85位。

1968年にバーミンガムで結成。ボーカリストが、新聞に新バンド結成のための
メンバー募集の公告を出した事が契機だった。

バンド名は当初「The Polka Tulk Blues Band Earth」と名乗っていたが、「Earth」に変更し
ベーシストのギーザー・バトラーが、1964年に公開されたマリオ・バーヴァのホラー映画
「BLACK SABBATH」(邦題「ブラック・サバス/恐怖!三つの顔」)から取って改名した。

その映画の公開時、映画館には長蛇の列が出来ていたことから、
「人間は恐怖を求める」という着想を得た、と本人は語っている。

「BLACK SABBATH」 【オジー・オズボーン在籍期 (1968年 - 1979年)】

★BLACK SABBATH   (邦題:黒い安息日)
48時間というハイスピードで自費レコーディングされたデビューアルバム
「Black Sabbath」(邦題「黒い安息日」)は、
1970年2月の"13日の金曜日"という曰くつきの日付にリリースされた。
1作目ということもあってか、彼らの個性はまだ完全に出し切れていないところもありますが、
演奏の上手さや、曲の良さがそれを打ち消してくれるので、ブラック・サバスが好きな方には
間違いなくお勧めできる作品になっています。全英8位    (1970年作品)

★PARANOID    (邦題:パラノイド)
同じ1970年9月22日にリリースされた2枚目のアルバム「Paranoid」からは
シングルカットしたタイトルナンバー「Paranoid」がスマッシュヒット。
同アルバムも全英アルバムチャート1位を獲得する。
70年代らしい残響の少ない乾いた音もいい。一聴すると高音がこもって冴えない感じだが、
これは余分な細工をしていない70年代特有の音であり、ボリュームを上げて聴くと
細かいエフェクトやミックスの状態がよくわかる。
また、音圧が低くダイナミックレンジが確保されているので大音量でも
音はしっかり分離していてすっきりしている。
大音量でこそ生き生きとしたリアルな音を堪能できる。 (1970年作品)

★MASTER OF REALITY (邦題: マスター・オブ・リアリティ)
ギターのチューニングを下げることでよりダークでヘヴィなサウンドを手に入れた、
進化したブラック・サバス像を提示した3枚目のアルバム。
黒魔術的ポーズはともかくとして、音楽的にはトータルサウンドでヘヴィ・ロックを体現する、
つまり、ブルースフォロワーのギタリストに有りがちな、ともすればテクひけらかしの
インタープレイなど、サウンドに妙なオマージュや遊びが無いのがブラック・サバスである。
トニー・アイオミは、ギターリフに命を懸けているギタリストで、存在感とは、テクニックの
巧拙で語られるものでは無い。緻密とか単純とかの問題じゃ語れない部分に魅力がある。
全英チャート5位、全米チャート8位を記録。代表曲「After Forever」収録。(1971年作品)

★BLACK SABBATH VOL. 4 (邦題: ブラック・サバス4)
バンドの代名詞ともなったヘヴィ・サウンドはそのままに、より実験的なアプローチを
見せ始めた4枚目のアルバム。今作はやや新機軸を取り入れています。
特にギターが一切登場しないバラードの「チェンジス」は異色作といわれますが、
曲自体の出来は悪くないです。(オジーのLIVEでも演奏されています)
一般的に今作のハイライトは今までのブラック・サバス色が最も強い「スノウブラインド」ですが、個人的にはトニー・アイオミのギターやビル・ワードのドラムが活躍する「スーパーナート」が
最も印象に残りました。全英チャート8位を記録。
代表曲「Tomorrow's Dream」「Changes」「Supernaut」収録。(1972年作品)

★SABBATH BLOODY SABBATH (邦題: 血まみれの安息日)
スロウでヘヴィなスタイルをより押し広げ、さらにシンセサイザーや
オーケストラ・アレンジを施しよりプログレッシヴなサウンドを提示した5作目のアルバム。
モダン・テクノロジーに接近し、メンバー自らシンセサイザーに挑み、さらにはウィル・マローンの
指揮によるストリングスまでも導入した意欲作。
ゲストにイエスのリック・ウェイクマンを迎えたことでバンドに`変革`と`進化`をもたらし、
新たなる展開を見せた中期の名作。全英チャート4位を記録。
代表曲「Sabbath Bloody Sabbath」「Spiral Architect」収録。(1973年作品)

★SABOTAGE  (邦題: サボタージュ)
シンセサイザーやストリングス、コーラス隊を大胆に取り入れた革命的な6作目のアルバム。
同一ラインナップでの6作目ともなると、ややネタ切れ気味なのか、オーケストラの導入など
新要素を取り入れていますが、さすがに楽曲の質は初期の3作と比較すると
若干下がっているように思えます。それでも凡百のバンドと比べると聴きどころは多く、
特に「悪魔のしるし」(原題:SYMPTOM OF THE UNIVERSE)は、
元祖スラッシュメタルといえるような激しい曲で、この曲がもっと早くに発表されていれば
おそらく彼らの代表曲になっていたのではないかと思える程の曲です。
「Sympton of the Universe」はSLAYERがライヴ前にSEとして使用していたことでも知られる。
代表曲「Am I Going Insane」「Symptom Of The Universe」収録。(1975年作品)

◎1976年、この時期から新たな音楽の波「パンク/ニュー・ウェイヴ」のムーブメントが到来し、
既存のロック・ミュージックは徐々に終息していく。
それはブラック・サバスも例外ではなく方向性の相違もあり、
メンバー間にも不協和音が漂い始める。特にオジーが重度のアルコール問題を抱えていた。

★TECHNICAL ECSTASY (邦題: テクニカル・エクスタシー)
バンドにとって初のベスト・アルバム「WE SOLD OUR SOUL FOR ROCK 'N' ROLL」を挟んで
発表された、通算7作目のアルバム。
シンセサイザーやオーケストラを今まで以上に取り入れ、バンドのサウンドが大胆に変化した
アルバム。「イッツ・オーライ」ではドラムのビル・ワードがリード・ボーカルを担当。
ジャケットはピンク・フロイド、レッド・ツェッペリン作品で有名なアート・グループ、
ヒプノシスが担当し話題となった。
※90年代にガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズが「ノーヴェンバー・レイン」の演奏前に「イッツ・オーライ」をピアノで弾き語りし再び注目を集めた。
全英チャート13位/全米51位を記録。
代表曲「Gypsy」「Dirty Women」「Rock 'n' Roll Doctor」収録(1976年作品)

◎1977年、遂にオジーを解雇。後任に「デイヴ・ウォーカー」を起用した

しかしながら上手くいかず、翌年にオジー・オズボーンは呼び戻されて復帰する。

★NEVER SAY DIE!(邦題: ネヴァー・セイ・ダイ)
前作発表後のツアー終了後にオジー・オズボーンが脱退。
後任として元フリートウッド・マックのデヴィッド・ウォーカーが参加するもののうまくいかず、
アルバム完成のために一時的にオジーが復帰して制作された作品。
一旦バンドを脱退したオジー・オズボーンが再びバンドに戻って制作された8枚目のアルバム。
どちらにしても本作が1990年代後半の「リユニオン期」までオジーが参加した最後の作品になり、
以降のグループはメンバー・チェンジを繰り返す不安定な時期を繰り返すことになる。
おしなべて中途半端という評価が付きまとう準備不足が感じられる内容だが、
グループの一つの節目となった重要な作品であることは疑いようのない事実である。
サポート・キーボードでドン・エイリーが参加しているが、彼のプレイは本作に駄作という
レッテルを付けさせない最後の砦になっている。
全英チャート12位を記録。代表曲「Never Say Die」収録(1978年作品)

◎しかし制作した8枚目のアルバム「ネヴァー・セイ・ダイ」は、酷評されて芳しくなかった。
そして結局アルコール問題が改善されなかったオジーは、再度解雇される。
今作に伴うツアーの後、オジーは再びバンドを脱退、ソロ活動をスタートさせることとなった。

(オジー・オズボーンはソロ活動 「ブリザード・オブ・オズ」 へとつながる)




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