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2022年05月16日18:20

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キル・ユア・ダーリン(Kill Your Darlings)

 ビート・ジェネレーションを代表する詩人アレン・ギンズバーグが大学時代に巻きこまれた殺人事件の顛末を、「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフ&「アメイジング・スパイダーマン2」「クロニクル」のデイン・デハーンという注目の若手俳優共演で描いたドラマ。1944年、詩人の父を持つアレン・ギンズバーグは名門コロンビア大学に入学するが、大学の堅苦しい教育方針に不満を抱くように。そんなある日、型やぶりで知的な美青年ルシアン・カーと出会ったアレンは、ルシアンを通してウィリアム・バロウズやジャック・ケルアックらと出会い、親交を深めていく。魔性の魅力を放つルシアンに友情以上の思いを抱きはじめるアレンだったが、ルシアンは旧知の同性愛者デビッド・カマラーから執拗に言い寄られており、そんなカラマーの存在がやがて悲劇を引き起こすことになる。(映画.comより)





<2021年2月4日 録画鑑賞>

 若かりし頃、まだビートニクという言葉が時々は取りざたされていた頃、雑誌に組まれている特集記事を読んだり、あるいはキアヌ・リーブス主演の映画を見たり(「死にたいほどの夜」だったと思う)、「ラスベガスをぶっ飛ばせ」のジョニー・デップはビートニクに憧れた若者なんだとどこかで読んだり、とにかく何度かそれに触れる機会はあったのにほとんど理解できず、そんな自分がイヤで、もう一度心して読んでみたけどやっぱりわからなかったり・・・そんな因縁の言葉でした、ビートニクは。

 しかし、今回の映画はわかりやすかった。それなりに少し理解することができたように思いました。この映画で描かれる時代は1943〜45年です。ラストは終戦を迎えてラドクリフが喜んでましたから。

 簡単に言ってしまえば、人より優れた知能とお金を持った、金持ちのボンたちの道楽。お金はもちろんのこと、その才能も浪費しまくるのです。とても賢い人たちなのに。いくらそういう時代だったとしてもね。一人、妖艶すぎる魅力を振りまくのがデイン・デハーン。さすが美形!退廃的で生意気な態度に終始しながらも、周りの男たちを虜にしてゆきます。魅入られた男たちは、言いなりになるしかないのです。まぁそれも人生でしょうけど。

 ダニエル・ラドクリフは、著名な詩人を父に持つ優秀な息子なのですが、最愛の母が精神病院に入れられ、苦悩しています。母にも原因はあるのでしょうが、彼女を認めようとしなかった父に、やはり主因があったのだろうと思われます。後に、完全に隔離された入院生活ののち、かなり落ち着いた母(演じるはジェニファー・ジェイソン・リー!)に貴重なアドバイスをもらい、ラドクリフは、デインにのめり込むエネルギーを小説を書くことに向けることができたのです。よかったですね。もちろん、恋愛はそれはそれで人生でしょうけれど、やはり主軸は自分を保つことだと教わるのです。

 今だったら、ビートニクの本も読めそうな気がします。
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