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2022年05月08日18:22

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たぶん悪魔が(Le diable probablement)

 「ラルジャン」「抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より」などで知られるフランスのロベール・ブレッソン監督が1977年に手がけ、環境破壊が進み社会通念が激変した当時の情勢を背景に、ニュース映像などを交えながらひとりの若者の死を見つめたドラマ。裕福な家柄に生まれた美貌の青年シャルルは、自殺願望にとり憑かれている。政治集会や教会の討論会に参加しても、違和感を抱くだけで何も変わらない。環境破壊を危惧する生態学者の友人ミシェルや、シャルルに寄り添う2人の女性アルベルトとエドヴィージュと一緒に過ごしても、死への誘惑を断ち切ることはできない。やがて冤罪で警察に連行されたシャルルは、さらなる虚無にさいなまれていく。1977年・第27回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員特別賞)を受賞。(映画.comより)





<2022年5月3日 劇場鑑賞>



<ネタバレあり>

 ブレッソンの映画は、たぶん初めて。当時に鑑賞するのと、今見るのとでは抱く感想も変わってしまうのでしょうが、なんとも「典型的な”おフランス”の映画ですねぇ」というのが正直な印象でした。主人公は、裕福なおうちに生まれた上、すごい美形。ビョルン・アンドレセンかと思いました。しかも頭もいい。良すぎて、学校の勉強なんかスラスラできてしまうから、学校に行くのもアホらしい。こんな子が「世の中に生きている意味なんかないから、死ぬしかない」と、ウダウダ理屈をこねながら、ああでもない、こうでもないと昼夜を問わず街を練り歩く様子が描写されているんです。貧乏人は明日の糧を得るために必死に生きているというのに。

 もちろん、裕福でなくても生きることに悩むでしょうし、生活に困らないから他に考えることがないんだ、と言うほど単純なものではないとは思います。また、彼が言ってることには一理あるとも思いました。若者特有の悩みは、誰しも経験があると思うし、彼の場合は、本当に死んでしまって完結(?)するので、これはこれで立派だとは思いました。彼に頼まれて、手助けした友人の行く末は心配しますが。

 私は凡人で、ずいぶん前に「勝手にしやがれ」だったか「気狂いピエロ」だったかをリバイバル上映で見て、まったく、本当にまったく理解できなかった経験があるので、そんな感じかなぁと思いました。語り継がれる名作なのに。恥ずかしい限りです。フランス映画は好きなんですけどね、もう最近見ないけどエマニュエル・ベアールとか、ビノシュ姐さんとか、ベアトリス・ダルとか、アンヌ・パリローも好きでした。「ニキータ」大好き。そうそう、ジャンヌ・モローも死ぬほど好き。ま、相性かな。
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