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2022年04月29日13:06

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Mr.ホームズ 名探偵最後の事件(Mr. Holmes)

 「ロード・オブ・ザ・リング」「X-MEN」シリーズのイアン・マッケランが、引退した老齢の名探偵シャーロック・ホームズに扮し、自身を引退に追い込んだ未解決事件と再び対峙する様を描いたミステリー作品。ある男性から不可解な行動を取る妻の素行調査を依頼されたホームズだったが、その謎解きはホームズの人生最大の失態となり、探偵稼業を引退することとなった。あれから30年、93歳となったホームズは、30年前の未解決事件に決着をつけるため、ロジャー少年を助手に迎え、最後の推理を始める。現役から退き、93歳となった年老いたホームズをマッケランが演じ、アカデミー賞ノミネート女優ローラ・リニー、真田広之らが脇を固める。監督は「ドリームガールズ」などを手がけたビル・コンドン。(映画.comより)





<2021年1月11日 録画鑑賞>

 不思議な作品でしたね。結局何だったのか、難しかったですね。話の要は、若い頃置き去りにしてしまった事件。それは、ある身分の高い男性から「妻が不可解(悩んでいるよう)だから、それを探って欲しい」という依頼。夫妻は一度子供を失っていたという設定だったと思うのですが、とにかく一連の捜査を終えて、彼女の心の傷を理解したホームズ。裕福な夫は、悪い人ではないのですが、最初から女性、いや他人の心のうちなど推し測れる人ではなかったのです。個人的には、そもそも探偵に依頼するような案件ではないのではないか、と思いました。そして、ホームズを”理解者”だと思った女性は、二人で生きること(逃げること?)を提案しますが、踏み切れなかったホームズは、その後の女性の運命をも鑑みて、一生後悔している・・・そんな話でした。

 しかしながら、個人的には、ホームズはそんなこと気に病む必要はないのでは?と思いました。女性が悲惨な運命を辿ったことはもちろんショックですが、あくまでホームズは仕事として請け負った案件。しかも相手は人妻。そんなことできるわけありません。彼の判断は正しかったと思いますけどね。もちろん、トラウマにはなるでしょうけど。

 それより、日本人のウメザキ氏(真田広之)が絡んでくるのが理解しづらかったです。ウメザキに呼ばれて戦後のヒロシマにいるホームズ。街は焼け野原です。そこに咲いていた山椒を「記憶障害に効く」と言ってずっと摂取しているのですが、本当にそんな効能が?それが理由で日本に来たの?しかもそんな時期のヒロシマで摘んだ山椒、大丈夫?(放射線とか)。また、ウメザキが、自分と母親が父親に放っておかれたのは、有能なスパイとして父を見込み、英国にとどまるよう誘ったホームズのせいだと責めるシーンもあるんだけど、なにそれ?それって、父親自身の選択だよね。大人のその歳になるまで、そんなことを根に持ってきたわけ?この日本人の絡みが、もっともわからない話でした。

 しかし、ホームズ自身が記憶障害と戦っていたような描写だったから、事件は思い出しただろうけれど、それすらあやふやなものだ、ということかもしれません。実際の記憶だけでなく、本で読んだこと映像として見たことなども、混濁してしまっていたのかもしれませんね。住み込みの召使(ローラ・リニー)と、その息子との交流も描かれるので、話は三重ですね(笑)。私がアホなだけかもしれませんが、不思議な映画でした。
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