アイス・ロード（The Ice Road）

　「96時間」シリーズのリーアム・ニーソンが主演を務め、地下に閉じ込められた26人の命を救うため巨大トラックで危険な氷の道を走り抜けるドライバーの戦いを描いたレスキューアクション。カナダのダイヤモンド鉱山で爆発事故が起こり、作業員26人が地下に閉じ込められた。事故現場に充満したガスを抜くための30トンもの救出装置をトラックで運ぶため、4人の凄腕ドライバーが集められる。鉱山への最短ルートは厚さ80センチの氷の道「アイス・ロード」で、スピードが速すぎれば衝撃で、遅すぎれば重量で、氷が割れて水に沈んでしまう。地下の酸素が尽きる30時間以内に装置を届けるべく、命がけでトラックを走らせる彼らだったが、事故には危険な陰謀が隠されていた。共演に「マトリックス」シリーズのローレンス・フィッシュバーン、「リンカーン　秘密の書」のベンジャミン・ウォーカー。「アルマゲドン」などの脚本家ジョナサン・ヘンズリーが監督・脚本を手がけた。（映画.comより）







＜2021年11月14日　劇場鑑賞＞

　リーアム・ダディ・ニーソン最新作。いや〜おもしろかったです！ダディはなんのこだわりか、最近は似たような雰囲気の作品ばかり、と受け取られていますね。事実、私ももっとも最近（日本語間違ってる？）に見た「スノー・ロワイヤル」がおもしろかったにもかかわらず、「ファイナル・プラン」は飛ばしてしまったし、その前の「トレイン・ミッション」も大好きなヴェラ・ファミーガが出ているにも関わらず、つい「飽きてきたな」なんて思って飛ばしてしまったのでした。しかし！！かの「ファイナル・プラン」は実は佳作だったと聞き、後悔した私は今度は逃すまいと固く決心していたので、公開後はいち早く劇場に駆け付けたのでした。名優ローレンス・フィッシュバーンも共演しているではありませんか！ワクワク。

　果たしてダディは、やってくれました。なんておもしろい映画なんでしょう。カナダのダイヤモンド鉱山で起きた爆発事故。崩落により、作業員26人が閉じ込められてしまいます。限られた酸素で皆が生きている間（おおよそ30時間）に救出装置を運んで作動させなければいけません。この巨大な装置を運ぶため、名うてのトラックドライバーが集められます。リーダー格のローレンス・フィッシュバーン、先住民の女性ドライバー、そして我らがダディです。ダディは、整備士としての腕はピカイチなものの障害がある弟と組んでおり、実は今までも弟のせいで職を転々としています。そんな彼らが挑むのが、最短距離としてのアイスロード。真冬なら分厚い氷が張ってぐんぐん走れる道も、春先4月には氷は薄くなって危険極まりない道となります。しかし、一刻を争う彼らに時間の猶予はなかったのです。政府も彼らのために、閉めてあった門を開けます。

　トラックは3台用意され、それぞれが同じ装置を搭載します。つまり、誰か一人でも到着すればいい、というリスクの分散です。最初から怖い話ですね、素人には。スピードが速すぎれば衝撃で、遅すぎれば重みで氷が割れてしまいます。報酬も高いが、なにより作業員たちの命を救うことを目指して、3人のトラック野郎と整備士は出発します。事故だからか、保険会社の調査員も一人同行します。

　しかし、なぜかあり得ない故障や現象が起きるのですね。いくら危険と表裏一体だといっても、なんでここでエンジンの温度が異様に上がる？とかね。まだ映画の序盤なのに、怪しげな雰囲気。



＜ここからネタバレ＞

　そうです、事故そのものが保険金目当ての陰謀だったのですね。必死に救助する態に見せかけて、その実、助ける気なんて最初からないわけです。うまくいかないように、ダディたちにも執拗に妨害工作が降りかかります。こんな条件で必死に走っているのに、まったくなんて人たちでしょう！こんなことを企んでいる人たちは、決して明日の糧に困っているわけではありません。裕福な奴ほど欲の皮が厚い。そして、金で雇われたプロの殺し屋？工作員？も、強い、強い。これがベンジャミン・ウォーカーです。確かリンカーンを演じてた人じゃないですかね、随分前に。ダディたちがいかにプロと言っても、基本はトラック運転手ですから、本当に散々な目に遭い、一人、二人と脱落してゆきます。

　本当に怖かった。攻めてくる方もプロ、彼はそのためにだけ雇われてるのであって、陰謀のことなど知る由もない。ただひたすら強いのですから。もちろん映画ですから、最終的に救出作戦は成功します。でも、あんまりハラハラドキドキ、手に汗握りすぎて、食べるつもりだった軽食をすっかり忘れてしまいました。時々声を出しそうになるほどでした。あ〜怖かった。しかし、悪いことする奴らって、本当に腹が立つ。「ようここまでやるわ」とマジで思ってしまいました。素人な感想ですみません。

　身体の元気な時に見てください。本当にハラハラします。