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2020年11月25日14:40

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ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(The Last Black Man in San Francisco)

 サンフランシスコを舞台に、都市開発により取り残されてしまった人たちのリアルな姿を描いたドラマ。主人公を実名で演じた主演のジミー・フェイルズが10代の頃に体験した自伝的物語で、フェイルズの幼なじみでもあるジョー・タルボット監督が長編初メガホンをとり映画化。サンダンス映画祭の監督賞、審査員特別賞を受賞した。IT関連企業とベンチャー企業の発展により、多くの富裕層が暮らす街となったサンフランシスコ。この街で生まれ育ったジミーは、祖父が建て、家族との思い出が詰まったビクトリアン様式の美しい家を愛していた。しかし、地区の景観とともに観光名所にもなっていたその家を現在の家主が手放すことになり、家は売りに出されてしまう。ジミーは再びこの家を手に入れるために奔走し、そんなジミーの切実な思いを友人であるモントは静かに支えていた。(映画.comより)









 長い映画でした。とても静かで見応えのある映画でしたが、お話が私的なので、あんまりついてゆけませんでした。主人公のジミーは生まれ育ったサンフランシスコに暮らすのですが、幼い頃家族と住んでいたビクトリアン様式の美しい家を諦めることができません。時代と共に再開発・発展したこの区域は、地価も上がり、今では裕福な人々が暮らす地域です。ジミーの家族はとっくに所有権を失っているのですが、毎日眺めては無断で壁を塗り直したり、庭を手入れしたり。家主のご主人は大目に見てくれていますが、奥さんは気味悪がってます。当たり前です(笑)。

 そんな折、祖母の死亡をきっかけに財産分与でもめた家主の家族は、一時退去するのです。誰もいなくなった家に勝手に侵入して大喜びするジミーと友人モント。すっかり住む気でいます。しかし、やはり高価な物件。どれだけ必死に不動産屋に掛け合っても相手にされません。勝手に運び込んだ家具類を放り出され、途方に暮れるジミーたち。普段行くところがないときは、モントの祖父(ダニー・グローバー!)の家に転がり込んでいる二人です。

 こんな二人の姿をずっと映している映画なんです。その国や地区の文化って、また違うのかもしれませんが、人のものになっている以上、勝手に手入れするのはやっぱり気味が悪いだろうし、誰もいなくなったからって、無断で鍵を壊して侵入するって、もはや犯罪だと思うのです。なんでこんなに嬉々として家具を運んでいるのか理解できないし、じゃぁ取り戻すために必死のパッチで働いているかと言うと、そうでもない。仕事はあるみたいだけれど(ジミーは看護師かヘルパー、モントは脚本を書いている)、割と毎日家を眺めながらゆっくり過ごしています。映画自体は景色もきれいだし、音楽も素敵。登場人物も穏やかで、いつも周りにたむろしているゴロツキたちにも一理あり、みたいな描き方は、個人的には好き。でもなぁ・・・。イマイチ小市民な私には共感できなかったかな。私に余裕がないだけかもしれんけど。
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