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2020年04月09日17:17

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リチャード・ジュエル(Richard Jewell)

 「アメリカン・スナイパー」の巨匠クリント・イーストウッドが、1996年のアトランタ爆破テロ事件の真実を描いたサスペンスドラマ。96年、五輪開催中のアトランタで、警備員のリチャード・ジュエルが、公園で不審なバッグを発見する。その中身は、無数の釘が仕込まれたパイプ爆弾だった。多くの人々の命を救い一時は英雄視されるジュエルだったが、その裏でFBIはジュエルを第一容疑者として捜査を開始。それを現地の新聞社とテレビ局が実名報道したことで、ジュエルを取り巻く状況は一転。FBIは徹底的な捜査を行い、メディアによる連日の加熱報道で、ジュエルの人格は全国民の前で貶められていく。そんな状況に異を唱えるべく、ジュエルと旧知の弁護士ブライアントが立ち上がる。ジュエルの母ボビも息子の無実を訴え続けるが……。主人公リチャード・ジュエルを「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」のポール・ウォルター・ハウザー、母ボビを「ミザリー」のキャシー・ベイツ、弁護士ブライアントを「スリー・ビルボード」のサム・ロックウェルがそれぞれ演じる。(映画.comより)







 イーストウッド御代の実話、少し飽きてきたかも。この作品もよくできてるし、俳優たち(サム・ロックウェルやキャシー・ベイツ)も素晴らしいんだけれど、いつもあまりに淡々と事実だけを描きすぎるので、最初こそ珍しくて感動もしたけれど、そろそろ映画的なアレンジがあってもいいかも、と思いました。

 リチャードは、太っちょのヲタクで、ちょっと変わり者。いまだに母親と二人暮らしの独身で、とてもいい人なんだけど、ちょっと思い込みの激しいところも。そのせいで、過去にありもしないことを通報したり、警官になれなかったのに警官を騙って捕まったりと、前科まであったりします。どれもたわいもない罪なのですが、何かあった時に、こういう”オオカミ少年”は罪に問われやすくなりますね。だから今回も「爆弾だ!」と発見してすぐ叫んでも、なかなか信じてもらえなかったりします。まぁでも、彼の発見のおかげで人々は避難することができ、被害は最小限で済みました。問題はその後です。一時はヒーローだったのですが、なかなか犯人が捕まらなかったこともあり、だんだんと疑われるようになります。特にFBIは最初から彼が犯人だという前提で捜査をしているようです。

 とここまではありがちなお話でした。ただ、ここからFBIの偏執性が執拗に描かれます。一般市民としては「プロなのに、ここまでやるのかな」と少し不思議に思いました。素人目にも、おかしいとわかったあとも無理矢理リチャードを犯人に仕立てていく過程が不自然だと思うのです。メンバーは複数いるのに、これだけ無理な仮定を押し通したらどこかで破綻するのではないかってことをどうして誰も言わないのか。いつも他の映画では、鮮やかに事件を解決する正義の味方な捜査官もいっぱいいるのに(笑)、なんでこんなに無能に描かれるのか。まぁ実話なんだから実話なんでしょうけれど、変ですよね。逆に、こんなことが普通〜にまかり通っているのなら、プロとしての存在意義はないと思います。

 人は見かけや印象で、いとも簡単に濡れ衣を着せられる、その好例ですね。日本でも最近看護助手さんの無罪判決がありました。軽度の知的障害を持つという若い女性が背負わされたものの重さを感じます。そこで解決してしまえば物事が簡単に片付く、そんな意識も働くのでしょうね。月並みですが、”普通の人”と呼ばれる人たちの集団の怖さ・・・そんなことも考えた一作でした。

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