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2020年04月02日06:38

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フォードvsフェラーリ(Ford v. Ferrari)


 マット・デイモンとクリスチャン・ベールが初共演でダブル主演を務め、1966年のル・マン24時間耐久レースで絶対王者フェラーリに挑んだフォードの男たちを描いたドラマ。ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れる。限られた資金と時間の中、シェルビーとマイルズは力を合わせて数々の困難を乗り越えていくが……。シェルビーをデイモン、マイルズをベールがそれぞれ演じる。監督は「LOGAN ローガン」「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」のジェームズ・マンゴールド。第92回アカデミー賞で作品賞を含む4部門でノミネートされ、編集賞と音響編集賞の2部門を受賞した。(映画.comより)









 一時期、F-1が好きでよく見ていました。ちょうど鈴鹿でF-1が開催され始めたころです。実はポルトガルのエストリルサーキットにも行ったことがあります。しかし、ル・マンは長いってこともあって、見たことがないのです。日本人も活躍していたのは聞いていたのですが。この映画は、ル・マンの歴史を知っていたほうが楽しめたかも。個人的には、マット・デイモンとクリスチャン・ベイル、二人の名演と悪役ジョシュ・ルーカスの存在感が充分だったにもかかわらず、映画全体は平坦な出来だったように思います。話は史実だし、なりきりベイルは相変わらず出来過ぎなくらいだったのに、なぜなんでしょうね。話もわかりやすかったのですが、やはりメリハリというか、盛り上がりに欠けたように思います。ベイルの奥さんの描写もよくない。なんかうざったくて、別に登場しなくてもよかったかもと思いました。演じる女優さんも、そこそこな年齢であるにもかかわらず、元モデルかなんか知らないけれど、いつもガレージに来るには「??」な格好で(めっちゃ露出の多いワンピースとか)とても不自然でした。もちろん、そこも史実で変えようがなかったのかもしれませんけどね。

 勝負の世界はいつも厳しい。皆と同じではダメなのに、変人だと敬遠される。すぐに成果を出さなければお金を出さずに口だけ出す。これは一般の仕事でもそうだろうけどね。子供だって。”親というものは実に身勝手な存在である。人と同じではなく抜きんでることを望むくせに、人と違うことをいやがる”という文章をどこかで読んで、すごく納得したのを覚えています。万事に当てはまるのだろうね。

 そんなこんなで、実力があるのに理屈っぽい変人、クリスチャン・ベイルは敬遠されていて、紆余曲折を経て優勝しても、「絵になる」というスポンサー目当ての金策だけで、速度を下げて仲間との「1-2-3フィニッシュ」を強要されます。これはいくらなんでもないだろうと思いました。確かに目立つだろうし、人々の記憶には残るだろうけれど、厳しい勝負の世界なのに。やってられないですよね。でも、これは経営者の責任だと思いました。せっかく実力者を抜擢してここまでやってきたのに、レースもやったことないような部下の進言を真に受けてOKするなんて。ここで「そうだな」と思ってしまう時点で、それだけの器だったということ。マットやクリスチャンは”運がなかった”と諦めるしかないでしょうね。人生、こういうことはままあります。今年のオリンピック選手たちだって。若い人はまだいいけれど、誰のせいでもないこんな不可抗力、運としか言いようがないです。一般人よりも意思も体力も強い人たちなので、めげずに頑張れるだろうと期待するばかりです。

 話が完全にそれていますが(笑)、この映画、結構長いんですね。もう少しコンパクトにできたかもと思う反面、俳優たちの名演で飽きずに見れたことも確かです。史実をリアルタイムで知っている人にはたまらないかと思います。



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