予想通りの激しい戦いになった桜花賞。
そんな桜花賞を無敗のまま制した桜花賞馬が、
順当に仕上げてここに臨んできました。
第81回 優駿牝馬(オークス) (G��)
東京競馬場 芝2,400m ３歳牝 国際 定量
これもある意味予想通り、２歳女王で桜花賞２着だった
レシステンシアはNHKマイルに回っていきました。
私もこの馬はマイラータイプだと思っているので、
オークスを選択せずにマイル路線を選択することは、
想定内でした。それは阪神JFを勝った頃から。
そうすると桜花賞をレシステンシアが制した場合、
今年も昨年同様桜花賞馬不在のオークスになる可能性が、
高かっただろうなと思っています。
桜花賞を勝ってしまったから、もしかしたら2,400mに
挑戦させてみても…という欲は出さないような気がします。
あるいは今後、秋華賞で顔を合わせることは
あるかもしれませんが。
そのレシステンシアにとってまさに適距離だった桜花賞で、
どれだけ善戦した馬が現れるか。今回のオークスでも
このレシステンシアを基準に能力を比較すればいいかと、
考えていました。そんなレシステンシアにとって、
まさにホームゲームと呼べるはずだった桜花賞で、
レシステンシアをねじ伏せて優勝した馬。
ある意味今回の優勝候補筆頭は、アウェイ戦で優勝した馬
ということでもあり、それがホームに帰ってきたという
状況です。オークスは３歳牝馬にとって未知の領域でもある、
2,400mという距離に立ち向かいます。
その時に、桜花賞では距離的に無理をした経験があり、
それでも優勝しているという馬には、三冠の期待すら
かかってきます。
2枠4番 デアリングタクト
まずはその桜花賞馬デアリングタクト。はっきりと
マイルが苦手だというほどではないと思いますが、
レシステンシアを相手にすれば、さすがにあちらに
分があると断言できました。その状況で行われた
桜花賞(阪神Ｇ�機┝�1,600m)での激戦。
そこでレシステンシアを圧倒して優勝したことが、
この馬の評価のすべてと言えます。
「この馬ならオークスに行ける」と感じた瞬間でした。
クラシック三冠もそうですけど、牝馬三冠でも、
ある程度幅の広い距離にも対応できなくては、
渡り歩いていけません。まずは多少不得意な距離でも、
そこを乗り越えた牝馬には、どうしても三冠牝馬の
期待を込めてしまうものです。
なにしろ、クラシック三冠、牝馬三冠、双方の中でも、
桜花賞からオークスへ進むコースが、距離延長800mと、
最も長い距離延長を克服する必要があるからです。
この馬は父が菊花賞馬のエピファネイア。
ロベルト系にあたります。母父がキンカメですので、
菊花賞馬×ダービー馬という組み合わせになります。
この配合を見ると、いよいよオークスが適距離というように
感じます。ホームに戻っての二冠目はなるでしょうか。
2枠3番 アブレイズ
近年のオークスでは、桜花賞からの転戦組が強いという
傾向です。なのでどうしても桜花賞の上位組かどうかを
見てしまうのですが、ステップレースだって、
フローラＳとこの馬が前走無敗のまま制した
フラワーカップ(中山Ｇ�掘┝�1,800m)があります。
キャリア２戦でこの重賞を制して重賞ウィナーになり、
無敗のままオークスに挑んできているところは
秘めた潜在能力を感じます。
というのはやはり、キャリア２戦目でいきなり重賞という
こと自体で、陣営からの絶大な信頼と期待を背負っている
ことは間違いないからです。そしてその期待に応えて
しまったという実績があるわけですそ、
本当に侮りがたい馬ではあります。
父がキズナ、ディープインパクト産駒ですね。
母父がジャングルポケットですので、
いわゆる東京大得意のトニービン系になるわけです。
まだ底知れない馬だけに、この血統も本当に
気になる馬です。
5枠10番 ミヤマザクラ
桜花賞からの転戦組ですが、せめてできれば３着以内
というのが理想でした。0.8秒差の５着というところが
多少引っかかるところではあります。
ただキャリア5戦で掲示板を外したことがないという
安定感には魅力があります。
父がディープインパクトで、母系はゴーンウェストを
経由するミスタープロスペクター系です。
母系を見るとややマイラー寄りという感じもしますが、
この馬自身も2,000mで勝てていますし、距離延長にも
対応できるということなのだと思います。
ディープ産駒らしい切れ味が身についてくると、
もっともっと強くなれると思うのですが、
オークスを前にどれだけ成長したでしょうか。
8枠16番 ウインマリリン
最近ウインの馬を取り上げることが多くなりました。
ウインバリアシオンやウインブライトなどね。
前走フローラＳ(東京Ｇ�供┝�2,000m)で優勝し、
重賞ウィナーになりました。若竹賞の５着が不可解なの
ですけど、これさえなければこの馬も無敗のまま
オークスに進出してきた一頭でした。
それも東京の2,000mで、天皇賞(秋)並みのタイムで、
優勝していることにも驚きです。
デビューして半年も経過していない若駒が、
天皇賞レベルのタイムを出してしまうわけですからね。
父はジャパンカップを制したスクリーンヒーロー。
血統でいえばシルバーホークを経由するロベルト系。
というよりも父の父があのグラスワンダーですものね。
母父がケンタッキーダービーを制したフサイチペガサス。
この馬は関口氏の持ち馬ですけど、競技時代も
共用でもアメリカで育っていますから、
ダートの対応した踏み込みの強さが期待できますね。
ちなみにステップレースの中では、フローラＳの方が、
今後にもつながる馬がこのレースで優勝しています。
モズカッチャンなどがフローラＳの優勝馬です。
オークスを制すると、ウインにとっても初のオークス馬
になりますし、結構必死なご様子です。
1枠1番 デゼル
不気味な馬が登場してきました。無敗のまま
キャリア2戦で準重賞にあたるスイートピーＳを制し、
その上がりタイムが尋常ではないと、周囲を騒然と
させた馬です。重賞未勝利ですけど、
初重賞がオークスという馬の傾向が、
こういう無敗で臨んできたとか、上がりの速さが
強烈だったなどのインパクトを与えられる馬、
ということが今までも多かったです。
父はやはりディープインパクトなのですが、
母系があまり耳にしないかもしれませんが、
レッドゴッド系という流れになります。
レッドゴッド系というと、サクラローレルが有名です。
ブラッシンググルームを経由しているので、
まさしくサクラローレルのような流れをくむ一族です。
この母系レッドゴッド系は豊富なスタミナが魅力の
血統ですので、この長さは十分に適距離の範囲内です。
周りの馬との能力比較ができていませんので、
この辺りからは「優勝できるといいなぁ」という、
期待感に現れています。
桜花賞の上位組というと1枠2番 クラバシュドール
桜花賞4着なので、着順の上ではミヤマザクラより
上ですが、重賞勝ちがないことなどが気がかりです。
珍しくウインが2頭出ししてくるところに驚きです。
4枠7番 ウインマイティ― 単にウインがオーナー
として、このレースにかけてきていると感じられる以外に、
この馬の前走は、こちらも準重賞なのですけど、
なぜかこのレースからの転戦組は桜花賞でも、
上位に入れるという忘れな草賞。ここを制して
いる馬ということでも期待がかかります。
一口馬主による共同所有を行うウインですけど、
厩舎が違うのでどちらかがペースメーカーという
露骨なレースはしないでしょうけどね。
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