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2016年02月20日07:55

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もう我慢がならない。アサドは退陣し、ロシアは空爆をやめよ! 塩見孝也

 ●先週から今週初め、2月7日〜2月14日頃、ロシア空軍の空爆とこれと密接に連携し
たアサド「政府」軍のアレッポら反政府軍占領地の情無用の奪還行動を強められています。 
  「和平会議」など、何の役にも立たず、逆に戦闘は激化する一方で、住民の生活は破壊され尽くし、悲惨決まりない状態となっています。
 僕等は、アサド「政府」軍とプーチン・ロシア空軍の、棄民戦略と言ってよいようなな大義なき自己利害のためのみの「逆らうものは抹殺し、媚びる者のみを庇護する」軍事・政治行動を批判し、糾弾する声を強く上げてゆかなければなりません。
 劣化ウラン弾が使用され、「国境を越えた医師団」すらもが、空爆されています。
 シリア民衆の危難は極限に近づきつつあると言えます。金ある人々は、必死で,
ギリシャやトルコに難民し、ヨーロッパに向わんとし、脱出用の船が、難破し、沢山の人々が悲惨に溺死している映像も頻繁です。
 外国に脱出できない大部分の貧乏人のシリア住民は飢餓に晒され、傷病者は、何の救急も受けず、殺戮され続けられています。※昨日頃から救援物資が届きはじめました。
  ★このような事態は、アサドの自己権力防衛政治とプーチン・ロシア帝国主義のアサドを代理人に仕立てての、アラブ・中東への帝国主義的介入路線の合体から成り立っています。
 アサドは、「アラブの春」「民主化運動」に対して、化学・生物兵器を使用した経歴を持っています。プーチン政治は、ツアー政治、スターリン主義の社会帝国主義政治を継承、復興せんとするものです。今度は、スターリン主義ならぬ、自由主義資本主義の経済・政治制度(多分にアジア的で、官僚専制の特質を持つ)を土台とする正真正銘の帝国主義として、ウクライナの自主権を侵す、<レコンキスタ(失地回復)>運動の延長として、アラブ・中東介入の伝統的南下路線を実行しているのである。
  ★サダム・フセインの敗戦・刑死以来、イラクを始めとするアラブ民衆は、思想的・政治的大混迷の只中にあります。ISら旧アルカイーダ勢力の係累は、これまでのアメリカを中心とする、旧帝国主義列強(日本帝国主義もこの中に入る)だけでなく、このもう一つの新しい帝国主義勢力とも闘わんとしているが、残念ながら、<唯物論>・<唯物史観>、<人民第一>、<人間第一>の大同の道からはずれ、アラー「絶対信仰」を掲げ、或いはカリフ制度の確立を掲げ、(インチキなコーラン理解やその解釈権の独占)をもって、現在の被抑圧と抑圧打破の闘いを<十字軍に対する聖戦>の宗教戦争と捉え、全世界で無差別のテロリズムを実行し、自勢力を拡大せんとしているが、逆に帝国主義勢力を身構えさせ、かつ、世界の人民から孤立して行きつつある。
  ★又、イディオロギー抜きのアサド・プーチン連合の野合勢力を、かつての自ら自身のスターリン主義の害毒を総括せず、70年代階級関係のままと捉え、かつ、新しい階級関係を理解せず、勘違いし、昔の誼(よしみ)で擁護する旧態然の馴れ合い勢力もい、このような錯乱が、尾を引いています。中には、ロシア帝国主義・プーチンをアメリカに代わる救世主の如く錯誤し、崇め、「我が祖国」と考えるとんでもない徒党政治を煽る輩も飛び出して来たりもします。
 かつて、スターリン主義者・毛沢東は60年代「東風が西風が圧しつつある」と論断したことがありますが、このような論断を「自主権の時代」と称して、現在に、同一として、当てはめる現代世界認識で、間違った人々も飛び出してきます。 これはとんでもない錯誤した時代認識と言えます。今は、ロシア、中国も含んだ資本主義世界は新自由主義のグローバリズム資本主義の時代ゆえに、簡単に第三次世界大戦に走る経済的基礎は減退しているが、分轄と再分轄の不均等発展が存在していないわけではないのです。
 第三次世界大戦の代わりに、民衆殺戮を意に介さないサラエボを含むボスニア・フェルシェゴビナのような悪無限的な悲惨きわまる「民族浄化」の局地戦が、今度はシリヤで再現されて行っているのです。
 「自主権の時代」と称する勢力は、キューバの如く、自国人民の階級形成・世界人民の解放・プロレタリア国際主義を第一とせず、核兵器という武器を持つこと、唯武器論に国力の全体重を掛けんとしています。軍事至上路線(先軍政治路線)を優先させ、水爆実験や長距離ミサイルら攻撃用の核兵器開発に熱中しています。又歴史的事情から、この勢力に、奴隷の如く拝跪する人々もいます。
●『現在、必要とされていることは、アメリカを中心とする旧列強(日本も含む)やロシア帝国主義、そして唯生産力主義・大中華民族主義で、今や世界過剰生産恐慌の発現地となっている「市場社会主義」と称する中国官僚制国家資本主義の破綻を見据えつつ、これらの大国を世界同時の社会革命(社会主義革命)で打倒する準備して行く時代と捉えぬき、そのための戦略・戦術、世界・日本の変革陣形を作ってゆくことだと考えます。この課題は、とりわけ、発展途上国が思想的・政治的に混迷している以上、上述の資本主義大国内のプロレタリアートが自覚しなければならない使命、責務と考えます。
 とりわけ、世界平和と国際主義を象徴する憲法9条一項、二項を持つ日本民衆と国民の背負う使命、責務は他の如何なる国の人民・国民よりも、限りなく大きく、重いと思います。
 この課題を、一方で僕等は最大限綱領、世界社会主義共同体、人類共同体創出の大理想を堅持しつつ、あらゆる核実験・核武装反対・批判、原発廃止を堅持しつつ、他方で、当面の安保関連法を廃棄すべく、9条改憲阻止・反安保・沖縄連帯、TPP・消費税値上げ反対、労働者等民衆の生活擁護・福祉強化、自然と人間が循環する内容を持ったエネルギー確保の方向で、日本国民、というより、日本列島(ヤポネシア)に住む全ての住民、民族らの民衆が連帯し、世界平和と世界社会革命の政治的・思想的、組織的な先進的根拠地、砦となるべく奮闘してゆかなければなりません。

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