mixiユーザー(id:3879221)

2022年01月04日15:25

87 view

(産業経済)企業は積極的に教育投資をして未来を切り拓け

本日、テレビ東京の『モーニングサテライト』という番組を見ていたところ、最近の日本企業は人材投資が非常に消極的になってきているという傾向を紹介していた。この事項についてネット検索で情報を探してみたところ、『じんぶん堂』というタイトルのブロクを発見した。このブログの中に『人材投資が少ないのはなぜか? データで読み解く日本経済の弱点 宮川努「生産性とは何か」より』というタイトルの記事を発見した。アドレスを下記に紹介するので御覧になっていただきたい。

https://book.asahi.com/jinbun/article/12840178

私は以前に、『ジョブ型雇用社会とは何か』(濱口桂一郎著:岩波新書)という本を読んだことがある。日本の企業が人材投資に消極的なのは、日本がメンバーシップ社会である(逆に言えば「ジョブ型雇用社会」ではない)という点が関係しているような気がする。もし日本の企業社会が「ジョブ型雇用社会」であるなら、個々の労働者のジョブははっきりしているわけだから、「このジョブに携わっている人にはこういう方向に成長してもらう」という育成の方向がはっきり認識できるはずだ。このため、教育研修のプログラムも、その育成の方向にフォーカスしたものを組みやすい。この点は企業経営者側からみても、教育投資のためのインセンティブになりやすい。

さらに逆に言うと、その企業社会がメンバーシップ雇用社会であるときは、その社員はいわゆる「会社の一員」であって、「○○分野の専門家」というふうには認識されにくい。このため、たいていの場合、「どんな職場においてもそつなく業務をこなすジェネラリスト」というものが育成の方向性になってしまう。この育成の方向性では、「未来に向けて教育投資をする」というインセンティブが生まれにくい。何年その会社に勤務を続けていても、育成される人材は、保守的な現状維持/環境順応型の社員の域をいくらも出ないことになる。

いま日本の企業に求められるのは、イノベーションを創り出しうる創造的な社員の育成である。そういう社員と経営者とが一体になって未来を切り拓くべきである。安易な人員削減は、「うちの会社はみなさんを凡庸なジェネラリストに育成してきましたが、現状はそのようなジェネラリストが不要になりました。このため希望退職を募ります」というメッセージを出していることになる。これはあまりにも情けないのではないか。

****************************
■希望退職を募る上場企業、2年連続で80社以上 商工リサーチ調べ
(朝日新聞デジタル - 01月04日 08:02)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6801420

 社員の削減に踏み切る企業が高止まりしている。東京商工リサーチによると、2021年に希望退職を募った国内の上場企業は80社以上になった。コロナ禍が直撃した20年は93社で、2年連続で80社以上となるのはリーマン・ショック後の09、10年以来だ。

 消費が十分に回復せず業績が悪化している企業もある。脱炭素といった経営環境の変化に対応するため、事業を見直すところもある。足元ではオミクロン株の感染が広がりつつあり、景気の先行きへの懸念は強い。企業は経営の効率化を進めていて、今年も人減らしの動きが続きそうだ。

 東京商工リサーチの昨年末までの集計では、21年に募ったのは少なくとも80社あった。募集者数(非公表の企業は応募者数)の合計は判明分だけで1万5千人を超えた。20年は1万8635人で、2年続けて1万5千人を超えるのは02、03年以来だ。非上場企業は集計の対象外で、募集を明らかにしていないところもあり、実際の数はもっと多い。1千人以上だったのは日本たばこ産業(JT)やホンダなど5社あり、大規模な事例もめだった。残りの3社はKNT―CTホールディングス、LIXIL、パナソニックだ。5社のなかには募集・応募者数を細かく公表していないところもある。

 業界別では、緊急事態宣言が最初に出された20年はアパレル・繊維の18社が最も多かった。21年も最多はアパレル・繊維の12社で、電気機器が9社、観光を含むサービスが7社だった。募集した企業の約6割は、直近の通期決算の純損益が赤字だった。

 一方で、黒字を確保している企業が募るケースもある。脱炭素の流れを受けて、石油化学などは事業を転換しようとしている。自動車関連では電気自動車へのシフトで経営環境が急速に変わる。人口減による市場縮小などもあり、合理化に取り組むところが多い。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2022年01月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031