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2021年02月28日11:44

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(その他)恋愛ドラマ制作の困難性

テレビ番組の制作者が「今の時代、恋愛ドラマを制作することは難しい」ということを書いた記事だ。なかなか面白い記事ではあるが、記事が長すぎる。部分的に抜粋して保存することにする。

この記事を読んで私が抱いた感想を記しておきたい。テレビ番組としての「恋愛ドラマ」を制作することが困難である背景には、現代の人間があまりに無個性化していることが根本原因にあると思う。そして無個性化の背景には「感情生活の平板化」があると思う。私たちには感情生活の営み方が、ありきたりで凡庸になっているのだ。「感情生活のエントロピーが高くなっている」という言い方ができるかもしれない。今のこの日本(いや日本に限らず世界といってもいいのかもしれないが)は、「凡庸感情の海」となっているのだ。どいつもこいつも凡庸ありきたりの感情しか抱いていない。

そのような「凡庸感情の海」の中で、たとえドラマというフィクションの世界であれ、登場人物の恋愛感情を描こうとしてみたところで、しょせん自分の感情生活からは遊離した嘘くさいものにしかならないのだろう。

こういう「凡庸感情の海」が支配する世界では、ちょっと個性のある、ある意味で「とがった」キャラクターの持ち主が現れると、その人のパーソナリティを「喰いものにする」という行為が行われる。2016年8月16日、津軽手踊りをしているところの写真が報道機関から提供されて、私たちに印象を残している中学2年生(当時)の葛西りまさんが、いじめを苦にして自殺するといういたましい事件が起こった。

私はもちろん葛西りまさんとは何の面識もないし、事件の経緯の実際も全く知らないわけだが、マスコミの報道から知る限り、こんなチャーミングな印象を与える人が、なぜクラスメートからいじめられるのか、当初本当に不可解だった。しかし今、一つの想像が私の内部で働いている。「凡庸感情の海」が支配する世界では、ちょっと個性のある、ある意味で「とがった」キャラクターの持ち主が現れると、その人のパーソナリティを「喰いものにする」という行為が行われるのだと思う。葛西りまさんへのいじめは、この人の個性を食いものにするための攻撃だったのではないだろうか。本当に恐ろしい世の中になったものだ。

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■「今の時代、恋愛ドラマは難しい」BSフジ亀山社長が語る視聴者の変化 「恋愛が、あまりに他人事に」
(ウィズニュース - 02月22日 07:10)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=220&from=diary&id=6421131



ドラマに必要な「枷(かせ)」
「ドラマって、“枷(かせ)”がなければいけない。特に、恋愛ドラマともなれば、どういう枷が障壁として存在するのかを考えなければいけません。一番わかりやすいのは、好きな人に好きになってもらえない……『片思い』という枷。恋愛ドラマを作る上で、こういった枷を考えていくわけですが、遠距離恋愛、身分格差、収入格差など、時代によって恋愛ドラマに含まれる枷が変わり、やり尽くされてきた感はあるでしょうね。大前提のテーマがある中で、その時代の一つのトレンドとして、どういう枷を作っていくかが問われる」(亀山氏、以下同)

例えば、2000年代は『やまとなでしこ』(2000年10月〜12月)を皮切りに、恋愛の障害として経済力がモノを言う傾向が強まる。バブル崩壊に端を発する経済低迷期間を受け、格差の問題が浮き彫りになったことで、貧困がドラマにも影響を与えるようになった。大ヒットドラマである『花より男子』(2005年10月〜12月)も、財閥御曹司と一般庶民の恋愛を描いた作品だ。



長続きしない感情とネットとの相性
亀山氏は、脚本家である故・野沢尚氏との対談で「感情は長続きしない」と語っている。この点も大きいと付言する。

「恋愛ドラマって、A男がB子に思いを寄せているとしたら、1クール分、視聴者の興味を引き続けないといけない。初回で告白して付き合ったらお話にならない(笑)。好きって言わせるためにドラマを作っているわけで、本来、長続きしない感情を無理やり長続きさせるのが恋愛ドラマ」

だからこそ枷が必要なわけで、感情の機微を描くならミステリーやサスペンスなどの方が適しているとも付け加える。とりわけ3.11以降の世界で、無理やり感情を長続きさせる恋愛ドラマは、どうしても嘘くさく映る。約100分で完結する映画なら鑑賞に堪えることができても、約10話続くテレビドラマで、「好き」を持続させるのは難しいだろう。

さらには、「ネットの評判や反応もドラマ作りに影響を及ぼす」と亀山氏。『踊る大捜査線 THE MOVIE』は、当時、発展途上にあったインターネットの声によって、劇場版の制作に踏み切ったと明かす。

「niftyの中にドラマフォーラムというサイトがあったのですが、知人から『最終話(『青島刑事よ永遠に』)の翌日はサイトがパンクするよ。それくらい盛り上がっている』と聞きました。過去にパンクしたことがあるのは、エヴァンゲリオンぐらいだと。エヴァの盛り上がりを考慮すると、ネットのコアファンは大きな可能性を秘めていて、視聴率の1割でも映画館に来てくれれば大ヒットになるのではないかと考えた」

niftyのドラマフォーラムがなければ、『THE MOVIE』は作られていなかったかもしれないとは……。

「今は、SNSでドラマについてつぶやく人も多い。『犯人はあいつなんじゃないか?』、そういった楽しみ方が珍しくない中で、恋愛ドラマをネット的に楽しむことは、他のジャンルのドラマに比べると相性が悪いところがある。そういった観点から考えても、今の時代に恋愛ドラマをヒットさせるのは簡単ではない」





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