（社会）「欲しい新入生」の人間像を描けなくなっている大学

入試問題の作成には大変なエネルギーが要る。国が「共通一次」だの「センター試験」だの「共通学力テスト」だのといった形で、大学入試に関与したがっている背景には、個々の大学で良質の入試問題を作成するちからが落ちてきているという認識がある。

なお、「入試問題作成が大変なら、各大学が問題作成を外部委託すればいい」という意見があるが、私はそういう意見には与（くみ）しない。入試問題作成にはその大学が「本学はこういう新入生が欲しい」、「こういう学力を持っている人を待ち望んでいる」そういうメッセージが込められてしかるべきなのだ。このため、試験問題の作成を外部委託するということは、「欲しい新入生の人間像の描出」を外部委託しているということであり、全く情けないていたらくだと言わざるを得ない。

おそらくであるが、Ｄランク程度以下の大学の場合、「欲しい新入生」の人間像を描出することよりも、とにかく定員を充足して大学の経営を成り立たせることに腐心しているというのが現実なのではないだろうか。

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■日大芸術学部入試で出題ミス　「昨年と同じ問題があった」と受験生
(しらべぇ - 02月17日 07:41)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=202&from=diary&id=6415416

16日に日本大学芸術学部で実施された入試問題に、昨年の同じ問題が出題されていたことが取材でわかった。受験生からは驚きの声があがる中、しらべぇ取材班は日大から詳細を聞いた。

■「昨年と同じ問題が出ている」
日大芸術学部では16日、美術・映画・デザイン・文芸の計4学科で英語、国語の順に入学試験を実施。英語の試験が行われた際に、SNS上には「昨年と同じ問題が出ている」と複数の受験生が投稿。「一旦中止になり、現在待機中」との声があがった。

試験後には、「結局やり直したのに、再試にもまた見たことある問題が複数出ていた」との投稿も。また、内容に関しては「歌舞伎と初音ミクやロックミュージシャンのコラボ問題があった」との声が出た。

一連の事態に対して「信じられん」「日芸は浪人生優先入試制度なのか」など批判の意見もあがった。

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■合格発表は予定通り
日本大学広報課は、しらべぇ編集部の取材に対して「令和3年度芸術学部一般試験A個別方式第1期英語試験において、出題にミス（昨年の問題との重複）がありました」と回答。

出題ミスの内容と対応については、後日芸術学部ホームページに掲載するという。なお、合格発表に関しては予定通りの日時で行うそうだ。

■地理にも不適切な設問
また、1日に実施された一般選抜N全学統一方式第1期の地理問題にも、不適切な設問があり、受験生全員を正解にした矢先だった。

広報課は「受験生ならびに関係者の皆様に大変ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」とした上で、「今回の事態を真摯に受け止め、今後、入試問題のチェック体制を強化し、このようなミスが発生しないように努めてまいります」と述べた。