新型コロナウイルス感染拡大を終息させるもっとも現実的なシナリオは、人類が集団免疫を獲得することだ。ところが感染拡大が集団免疫で終息するというシナリオは、その集団の60%程度の人が免疫を獲得しないと、集団免疫として機能しないという。
現在の日本のように「少しでも新規の感染者の発生を防ぐ」という対策をしている場合は、「その個体が感染を経験することによって免疫の形成を促進する」とは真逆の方向性であるため、ここから集団免疫の形成を期待することはできない。
感染しても症状が出ない人も多数いるとみられ、こういう人たちが自然に免疫を獲得しているという見方も成立するが、こういう人たちが免疫力が弱い人にウイルスを感染させるリスクはあるわけで、行政当局もそこを気にかけている。ナイトクラブ、バー、カラオケ、ライブハウスなどいわゆる3密の条件が発生しやすい場所を避けるように呼び掛けているのはそのためだ。
ワクチンは、この集団免疫の形成を安全に促進するための対策である。ワクチンの開発は、治療薬の新薬を開発するよりは期間は短くて済む可能性が高い。このため、「ワクチンが開発されることによって終息する」というのが、もっとも現実的な終息のシナリオではないかと思われる。
【関連項目】
(その他)新型コロナ感染終息のシナリオ
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1975153024&owner_id=3879221
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■J&J、コロナワクチン開発加速 来年初めの使用目指す
(朝日新聞デジタル - 03月31日 11:46)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6028895
米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンは30日、新型コロナウイルス対策のために米政府と協力し、ワクチン開発を加速させ、来年初めにも使用可能にすると発表した。10億ドル(約1080億円)以上を投資し、10億回分接種できる量のワクチンを生産できる態勢を作るとしている。
通常ワクチンが利用可能になるには、12〜18カ月かかるとされる。同社によると、1月から研究を始め、すでにワクチンの候補を見つけているという。少人数を対象に安全性や効果を確認する「第1相試験」を9月に始め、緊急使用の承認を得れば来年初めにも生産が可能になるとしている。米政府が補助し、国内に生産拠点を作る。
新型コロナウイルスのワクチンは各国で開発が進んでいる。米国立保健研究所(NIH)は3月半ば、バイオテック企業モデルナが開発したワクチンの最初の人への臨床試験を米ワシントン州で始めている。また、中国や韓国でも臨床試験が計画されている。
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